• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

オープンイノベーションのミクロ的基礎の研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K01660
研究機関成城大学

研究代表者

久保田 達也  成城大学, 社会イノベーション学部, 准教授 (20634116)

研究分担者 陰山 孔貴  関西大学, 商学部, 准教授 (90707043)
塩谷 剛  香川大学, 経済学部, 准教授 (80711100)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードオープンイノベーション / 組織要因 / 組織プロセス
研究実績の概要

本研究の目的は、組織内部の要因やプロセスなどの観点から、オープンイノベーションの遂行を促進または阻害する要因やメカニズムを明確にすることにある。オープンイノベーションの研究領域では、主に戦略、組織間関係、ビジネスモデルなどに焦点が当てられており、組織内部の要因についての説明は限られている。本研究では、この空白を埋めるために、聞き取り調査と質問票調査を通じて、オープンイノベーションを促進または阻害する組織的要因を明らかにすることを目指している。
令和4年度では、以下の三つの活動を進めた:(1)当該領域の研究のレビューと理論的な検討、(2)オープンイノベーションを実施している企業を対象にした聞き取り調査の実施、(3)聞き取り調査の結果に基づいた問いと仮説を再構築。(1)では、オープンイノベーションやユーザーイノベーションなどの文献を概観し、オープンイノベーションの実施に影響を与える組織内部の要因やプロセス、CEOの特性などを整理した。これらの要因に基づいて作業仮説を立て、聞き取り調査の項目を作成した。(2)では、オープンイノベーションを継続的に実施している日本の大企業3社を対象に聞き取り調査を行った。聞き取り調査の結果、初期の仮説と異なる現象が確認されたため、(3)問題の再設定と問いの再設定を行った。具体的には、オープンイノベーションの組織的な影響を理解するためには、単発の取り組みではなく、組織への定着やオープンイノベーションの特性と組織的要因の適合性といった要素が重要であることを認識し、問題を再設定した。
さらに、これらの活動と並行して、組織に関連する要因とオープンイノベーションとの関係性を定量的に把握するために、質問票調査の準備も進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初計画では、初年度に質問票調査を実施する予定であり、その準備を進めていた。しかし、聞き取り調査を進めていく中で、当初考えていた問題の背後に、より重要な問題があることを認識し、その変更にともない質問票調査の実施時期を後ろ倒しした。
一方、聞き取り調査は計画以上に実施できたことから、上記のような評価とした。

今後の研究の推進方策

令和5年度は、再設定された問題と仮説を基に、理論的な検討を進めつつ、定性および定量の両面から追加の調査を実施する予定である。具体的には、積極的にオープンイノベーションを推進している企業を対象に、組織への定着や、オープンイノベーションの特徴と組織的要因の適合性といった点を中心に複数回のインタビュー調査を行う。さらに、年度後半には質問票調査も実施する予定である。

次年度使用額が生じた理由

令和4度に実施予定であった質問票調査を後ろ倒ししたこと、有料で購入予定だった論文が大学のデータベースからアクセスできるようになったことなどから次年度使用額が発生した。令和5年度に質問票調査を実施する予定であり、未使用額はその実施費用として用いる予定である。

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi