研究課題/領域番号 |
22K01666
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
枝川 義邦 早稲田大学, 理工学術院, 教授(任期付) (50303607)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 睡眠 / プレゼンティーイズム / 生活習慣 |
研究実績の概要 |
本年度は、従業員の労働生産性に係る要因の内、就業中に充分なパフォーマンスを発揮できない状態をプレゼンティーイズムと捉えて、影響する因子を検討することを目的とした。特に本研究では睡眠の状態を検討するので、従業員を対象とした第一次調査においては、睡眠に関する項目を含むアンケート調査票を作成し、本人の主観的な印象に基づく回答を得た。結果の分析により、対象者の属性による特徴の抽出を行い、次年度に用いる調査票を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
従業員の就業中での認知能力に対する睡眠状況の影響を検討するために、本年度は、本研究に係る質問項目の抽出および質問票の作成を主目的とした。まずは、20歳以上60歳未満および60歳以上の従業員800名を対象としたインターネット調査を実施し、特徴の抽出を行った。調査では、デモグラフィック属性に加えて、業種、就業年数や通勤時間、リモートワークの日数等を含む勤務形態の調査、日常生活習慣、就寝時刻や睡眠時間をはじめとした睡眠習慣および睡眠状況についての自己評価、業務遂行パフォーマンスに係る状況についての評価等への回答を集めた。集計結果を従前から用いられている質問票の項目と比較し、本研究の対象に適した項目を抜き出すことで、次年度に使用する質問票を作成した。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の調査結果を受けて、次年度にはアンケートによる本調査を実施する。また、睡眠時および日中の就業時間帯における脳波計測、認知課題を用いたアセスメントの対象者を選定し、身体計測および課題遂行能の評価を行うことで、アンケート調査による主観評価に対する客観評価とする。また、多変量解析等により、従業員の就業パフォーマンスに影響を及ぼす因子の特徴および因子同士の関係性を明らかとすることで、介入策の策定を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度に購入予定であった解析用PCの購入を2年次に見送ったため、その分の次年度使用額が生じた。
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