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2022 年度 実施状況報告書

病院組織での多職種協働を促す対話型組織開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K01677
研究機関横浜市立大学

研究代表者

吉永 崇史  横浜市立大学, 国際商学部, 教授 (40467121)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード組織開発 / 対話 / 多職種協働
研究実績の概要

本研究の目的は、病院組織における職種間の協働意欲を高めるための対話型組織開発のプロセスについて明らかにすることである。本研究では、多職種協働の意欲を高めて組織に新たな実践知を生み出すための組織的活動の手法として期待され、かつ、病院組織の長期的な発展と医療従事者個人のやりがいや成長とを両立することを明確に意図した対話型組織開発を実際の病院組織の現場に適用し、質的実証研究方法を用いたアクション・リサーチを実施する。本研究を通じて、データに密着して生成された概念、および概念間の関係性とプロセス性が記述された「病院組織での多職種協働を促す対話型組織開発」モデルを構築する。
2022年度においては、以下の3つの成果を得ている。
1.神奈川県内の病院組織を対象とした対話型組織開発研修(2020年10月から2021年5月の約7ヶ月にわたり、計4回実施)に参加した研修参加者を対象としたインタビュー調査結果の分析を行い、研修参加者が得た気づきやアイデアと、研修参加者の研修に対する肯定的・否定的双方の評価について明らかにした。
2.神奈川県内の病院組織を対象として、研修参加候補者を対象とした「職場での対話と対話のファシリテーション研修」を実施した(2021年11月から2022年6月の約7ヶ月にわたり、計5回実施)。対話型組織開発に参加する研究参加候補者の「対話力」と「対話のファシリテーション力」の開発を行うとともに、2023年度に実施予定の対話型組織開発研修の改善に向けたアイデアを実践的に評価することができた。
3.上記1の調査結果および上記2の試行結果を基に、病院組織における職種間の協働意欲を高めるための対話型組織開発のプロセスとしての対話型組織開発研修(計6回の対話に加えて組織開発実践の発表会を実施予定)の設計を行い、研究協力病院組織の了解を得た。2023年5月からの実施予定となっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は、病院組織における職種間の協働意欲を高めるための対話型組織開発にかかる新たなアクション・リサーチとしての研修内容とそのプロセスについて、これまでの調査結果を基に分析した上で、改善を図ることができた。この成果に基づいて、2023年度には、実際に対話型組織開発研修を実施し、研究参加者へのインタビュー調査を実施する予定である。

今後の研究の推進方策

2023年度では、病院組織におけるアクション・リサーチを実施する。具体的には、従来型よりも改善された対話型組織開発研修と、研究参加者へのインタビュー調査を実施する。最終年度である2024年度では、2023年度に実施したアクション・リサーチの結果に基づく「病院組織での多職種協働を促す対話型組織開発」モデルを構築する。

次年度使用額が生じた理由

本年度は、学会発表がオンラインで行われたために旅費の支出が想定よりも少なく、また、これまでに実施したインタビュー調査の分析を行ったため、インタビュー調査結果のテキスト・データ化に伴う費用が発生しなかった。次年度は、繰り越し分と合わせて、文献購入、次年度に実施する予定の研究参加者へのインタビュー調査結果のテキスト・データ化、および質的データ分析補助作業を行う研究協力者に対する謝金等に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 病院組織における対話型組織開発研修の取組み:参加者が対話で得た気づきやアイデアと研修に対する評価2022

    • 著者名/発表者名
      吉永崇史・勝山貴美子・撫養真紀子
    • 学会等名
      第60回日本医療・病院管理学会学術総会
  • [学会発表] 中小規模病院における多職種参加型の「対話型組織開発研修」2022

    • 著者名/発表者名
      廣島のぶ子・吉永崇史・勝山貴美子・丸山香澄・土屋裕介
    • 学会等名
      第26回日本看護管理学会学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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