研究課題/領域番号 |
22K01703
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
澤田 直宏 青山学院大学, 国際マネジメント研究科, 教授 (00457847)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 製品市場戦略 / オープンイノベーション / パフォーマンス |
研究実績の概要 |
研究題名である「製品市場戦略とオープンイノベーションの適合性に関する実証研究」に関連してまずは先行研究の調査を実施した。その後,過去の研究で収集した企業行動のデータを用いて製品市場戦略とオープンイノベーションの関係を分析した。具体的内容は以下のとおりである。 複数存在する製品市場戦略のうち代表的な戦略であるコストリーダーシップ戦略と差別化戦略を取り上げ,両戦略に加えてオープンイノベーション戦略も考慮した場合の企業パフォーマンスへの影響を統計分析した。結果的には,差別化戦略は単独で有意であるもののオープンイノベーションとの交互作用効果は見られなかった。逆に,コストリーダーシップ戦略は単独では弱い効果しかなかったものの,オープンイノベーション(特に学術研究機関との交流)が増加すると企業パフォーマンスにプラスの影響を与えることが判明した。旧来,差別化戦略とオープンイノベーションについてパフォーマンスに対して正の関係性があるとの実証研究が多かった。しかしながら,本研究ではコストリーダーシップ戦略と学術研究機関との交流がプラスの効果を生み出すという旧来にはない点について提示している。 同分析内容について国際学会(Academy of ManagementおよびAssociation of Japanese business studies)にて発表を行った。同発表での質疑応答の内容を踏まえて,同論文の学術雑誌掲載を目指し,現在投稿を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画では初年度は主に文献レビューに時間を費やす計画であった。しかしながら,手持ちのデータを用いて本研究と類似の分析を試み,かつ,経営学会では最もプレステージが高い学会の1つであるAcademy of Managementで発表することも出来た。このような経緯から本研究については概ね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
今年7~8月にかけて新たなアンケート調査を実施するため,現時点で委託企業2社に対して見積りを行った。同見積り結果は旧来のアンケート調査とほぼ同じであり概ね妥当と推量される。今後はアンケート実施時期に向けて質問票の完成,紙媒体およびインターネット媒体へのアンケート票への転写を行う。その後,アンケート調査の送付・回収を実施し,データベースを完成させる予定。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画では初年度に文献調査等の支出および学会費等を見込んでいたものの,これらの支出については勤務校の研究費で賄うことができたため,次年度使用額(繰越金)が発生した。 繰越金については2023年度実施予定のアンケート調査で活用する。具体的には以下のとおりである。従来,アンケート調査については社長名で送付し,社内で担当部に渡して頂くよう依頼していた。しかしながら,実際にはアンケート回答者に直接送付した方がアンケート回収率は高まる。このため今回の調査では繰越金を活用して担当部門名および責任者の情報をあらかじめ収集し,その後担当部門の責任者へアンケートを直接送付する予定である。
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