研究課題/領域番号 |
22K01736
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
川端 勇樹 中京大学, 経営学部, 教授 (00614702)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ネットワークガバナンス / ガバナンスの有効性 / 事業体 / 組織能力 |
研究実績の概要 |
2023年度の後半は、前年度の先行研究のレビューに引き続き、より対象を広げた研究全体をカバーするレビューを進めた。地域産業の振興を異分野間連携の促進を通して追求することを前提に、特にメタガバナンス、コラボラティブガバナンス、コーポレートガバナンスの理論に着眼し、さらにこれまでの研究成果をふまえた研究対象に適合性の高いレビュー論文の作成に取組んだ。 以上のレビュー論文を基に考案した概念モデルの妥当性を検討するための現地調査に関しては、研究対象地域であるドイツ等の二次資料の調査を進め、一部の地域に関しては来日時に関係者とミーティングの場を持ち、調査内容の説明を行い先方から調査協力の確約を得ている。 2023年度の前半は、本科研費研究の対象の一部であるネットワークガバナンスの有効性を高めるためのガバナンスのタイプに関する研究を踏まえて、その枠組みを活用して、最適なガバナンスのもとで(一般的に)仲介企業と呼ばれる事業体がいかなる組織能力をもち、そのためにどのように組織を構築・再構築するかについての研究論文を作成した。当該論文は、前科研費研究と本科研費研究が対象とする研究内容の一部とで構成するものとなり、文研レビュー・事例研究の結果・解釈および分析で構成されており、下記に示す著書のSection 4に掲載されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要で述べているように、本科研費研究の一部の内容も含まれた著書の完成を優先し、全体的な先行研究のレビューや現地調査がやや遅れているが、現状においては双方ともに順調に進めている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度中に、本科研費研究の全体をカバーしたレビュー論文を完成させ、妥当性を検討するための概念モデルについても提示する。 さらに、現地調査も今年度の後半から開始する、ドイツやスウェーデン等を対象に複数地域、複数産業を対象に二次資料の収集と関係者への現地調査を進めていく。現時点においても、関係者に対しコンタクトをとっている。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究概要で説明した著書の作成を前年度の前半に優先したことから、同年度の後半は研究全体をカバーする先行研究のレビューおよび事例調査に関する二次資料の収集に終始した。したがって、使用額の多くを占める現地調査(訪問)を未実施であったことから次年度使用額が発生した。 今年度は、前半は関係者とのコンタクトのうえで、後半は複数の現地調査を実施する予定である。
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