研究課題/領域番号 |
22K01743
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
兼子 良久 山形大学, 人文社会科学部, 准教授 (00645062)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 測定誤差 / 不注意回答 |
研究実績の概要 |
本研究課題の目的は,調査票ボリュームが不注意回答に与える影響,及びそれに基づく不注意回答が回答誤差に与える影響を明らかにすることにある。不注意回答とは,回答者が調査票の指示に従うこと,項目内容を正しく解釈すること,正確な回答をすることに対し,低い動機づけによって,あるいはほとんど動機づけられずに調査票に回答する事象を指す。調査票ボリュームは不注意をどのように促すのか(回答者にとって最適な調査票ボリュームとはどれくらいなのか)という問いに回答するのが,研究実施期間一年目と二年目の主な目的であった。研究実施期間一年目である令和4年度は,既存研究の整理と調査票ボリュームと不注意回答に関わる予備的調査を行う予定であった。ウェブ調査の普及によって,回答品質に対する懸念が示されるようになっており,不注意回答をテーマとする研究はここ10年で活発化している。文献研究の目的は,諸理論と研究動向を整理し課題抽出を行うこと,定量調査に反映すべき仮説を導出することであり,予備的調査の目的は,調査協力者が望ましいと知覚する回答時間を測定することであった。令和4年度は一連の先行研究を整理し,不注意回答の原因・予防・検出の3つの視点から,レビュー論文を複数執筆することができた。これらの論文に関しては本年度に投稿予定である。一方,先行研究レビューと調査計画の策定に時間が費やされたため,調査票ボリュームと不注意回答に関わる予備的調査は,令和4年度中に実施するまで至らなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
先行研究レビューと調査計画の策定に時間が費やされたため,調査票ボリュームと不注意回答に関わる予備的調査は,令和4年度中に実施するまで至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
文献研究は進めることが出来たため,本年度から研究一年目で実施する予定であった調査を含め,実証研究を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度行う予定であった調査を実施することができなかったため、次年度使用額が生じた。
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