研究課題/領域番号 |
22K01756
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
畠山 仁友 立正大学, 経営学部, 准教授 (50609922)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | クライシス・コミュニケーション / 危機 / 不祥事 / イメージ回復 / 評判 |
研究実績の概要 |
今年度は、1.クライシスに対する消費者の評価、2.企業の不祥事や事故などに関するソーシャルメディア上での消費者の反応についてのデータを収集した。また、3.クライシスに関する消費者の期待に基づいて、企業のメッセージ戦略についての効果を検証した。 1.クラウドソーシングのアンケート調査機能を用いて、企業や協会の不祥事や事件、事故、不正などが、ニュースになったタイミングで、リアルタイムに、消費者のクライシスに対する評価を収集した。分析の結果、こうした不祥事の原因が明確に第三者に基づくものではないと、消費者は企業の責任を重く帰属することが明らかになった。 2.ソーシャルリスニングツールを用いて、消費者のソーシャルメディア上の反応を観察した。ソーシャルメディア上で話題になるのは、ニュースが出たりと明るみに出たタイミングが中心で、継続して話題化することはほとんどないことがわかった。例外として、何度も逮捕者が出たり、その都度ニュースが掲載されるなどした不祥事や不正の場合は、継続して話題にのぼることがわかった。表面的なコミュニケーションでは、世間の関心はとても移ろいやすく、引きずらない傾向にあると言える。 3.企業のメッセージ効果についての検証を、消費者アンケートを行い実施した。その結果、責任が重い場合には、「謝罪」や「補償」のメッセージが評判(レピュテーション)に対して、有効であることを検証した。一方、責任があまりない場合には、「言い訳」や「身代わり」といったメッセージは送った場合、評判を高める効果はなかったが、下げもしなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請時の計画書通り、消費者の評価、ソーシャルメディア上の話題といったデータの収集、およびメッセージ戦略の効果の検証ができたため、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本年度の研究がおおむね順調に進展したことによって、研究を推進する基盤が固まったと考える。2022年度の後半に論文の投稿を行ったがまだ結果は出ていない。また海外学会での研究発表の応募をし、2023年度7月に発表を行う予定である。基盤はできたので、今後は成果の発表に力を入れていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
円安の影響で海外学会への参加費が高くなることが予想されたため、使用額を抑え、次年度の旅費に充てることにした。
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