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2024 年度 実施状況報告書

SDGsに関する価値創造を支援するMCSの研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K01785
研究機関岡山大学

研究代表者

天王寺谷 達将  岡山大学, 社会文化科学学域, 准教授 (60709773)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード環境会計手法 / CFP
研究実績の概要

本年度の主たる研究成果は、2本の論文、「中小企業の企業価値向上に向けたカーボンニュートラルの取り組み」と「環境経営における貨幣評価の再考」である。
前者は、中小企業は経営資源が限られている中で、経済価値だけでなく環境価値を追求する必要性が高まっていることを指摘した上で、製品やサービスの環境価値を可視化する手段として、製品・サービスのライフサイクル全体におけるGHG排出量をCO2排出量に換算して表現するCFP(Carbon Footprint of a Product)に着目した考察を行った論文である。上述の環境下において、中小企業は、製品・サービスに関するCFPデータ、低GHG排出量の製品・サービスの提供能力が求められるようになることが予想される。この際、CFP算定のハードル、算定の効果についての知見は参考になるが、そのような知見は蓄積されていないのが現状であって、本論文では、その一事例を提供するとともに、知見の蓄積の必要性を主張した。
後者は、環境経営に環境会計手法をより有効に活用する方策を検討するために、環境会計手法の貨幣評価を批判的に考察した論文である。貨幣評価を行う環境会計手法には、価値の表現可能性、創造される価値のバランスの観点から問題があるために、環境価値を表現する環境情報を併存させることが重要となることを指摘した上で、人類学の知見を利用することで考察を進めた。本論文では、環境情報を別軸で併存させることで、貨幣評価による機械的な判断が促される場合においても主観的な判断の余地を残すことが可能となること等を主張した。
上述の論文以外にも、大企業における実践の調査、研究課題の成果の中心となる予定である著書の執筆も進めており、2025年度中に発表、刊行の予定である。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

順調に調査が進み、成果も出せている。今年度は、中小企業だけでなく、大企業の調査も実現し、その成果は来年度に報告予定である。また、本課題の成果の中心となる著書の刊行準備も順調である。

今後の研究の推進方策

これまで行ってきた大企業、中小企業の調査を継続する一方、最終年度であるため、研究成果の報告、公表に力を入れた研究活動を実施する予定である。

次年度使用額が生じた理由

主たる成果となる予定の著書執筆に時間をかけたことにより、調査と学会報告にかける時間が少なくなったことが主な理由である。本年度は、継続的に調査を進める他、国際学会での報告、論文の執筆を進める予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2025 2024

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 中小企業の企業価値向上に向けたカーボンニュートラルの取り組み2025

    • 著者名/発表者名
      天王寺谷 達将
    • 雑誌名

      RM FOCUS

      巻: 92 ページ: 16-21

  • [雑誌論文] 環境経営における貨幣評価の再考2024

    • 著者名/発表者名
      天王寺谷 達将
    • 雑誌名

      社会関連会計研究

      巻: 36 ページ: 109-121

URL: 

公開日: 2025-12-26  

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