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2022 年度 実施状況報告書

「両利きの組織」の実行を支援するMCSフレームワークの研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K01830
研究機関熊本学園大学

研究代表者

新改 敬英  熊本学園大学, 専門職大学院会計専門職研究科, 准教授 (30848825)

研究分担者 吉川 晃史  関西学院大学, 商学部, 教授 (20612930)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードマネジメント・コントロール / 両利きの組織 / 中小企業 / 管理会計 / イノベーション
研究実績の概要

実施初年度となる当該年度では,以下に述べるとおり大きく2つの研究を行った。
第1に,理論面における先行研究のサーベイを実施した。本研究のスコープである中小企業における両利きの組織とマネジメント・コントロール・システム(以下,MCS)との関連性については,いまだ十分な先行研究の蓄積がない状況である。そこで,「MCSの文脈における両利きの組織研究」「『両利き』が示す状況の定義」について体系的な整理を試みた。前者については,MCSから管理会計領域全般の理論に範囲を拡大して,両利きの組織について論じている文献をレビューした。後者については,本研究を進めるうえで重要な前提となる「両利き」の定義について,組織論や戦略論など,近接する経営領域における研究を参照して整理した。
これらの取り組みは,本研究の基礎を構築するという意味で非常に重要な位置づけになると考える。なお以上の成果は紀要論文として出版の予定である。
第2に,研究担当者および分担者の本務校がある九州地方と関西地方を中心に,本研究の事例分析の対象となり得る中小企業とのネットワーク構築を行った。特に九州地方では,創業100年を超える老舗商社や売上高数十億円規模の電気設備事業者,急成長を遂げたEC系ベンチャー企業など,約30社程度の様々な業種・規模の企業とのネットワーク構築に成功した。いずれも既存事業に加えて新規の取り組みを積極的に行っており,本研究のリサーチサイトとして十分な業容を備えている。
今後,これらの企業群から適切な事業体を選別して研究を進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウイルス感染症拡大の影響による企業とのネットワーク構築遅延の可能性については計画段階から織り込み済みであり,オンラインでの面談・セミナー等を活用して問題なく進めることができた。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策としては,先行研究をベースとして「両利き」を実現させるMCSの仮説構築を行うべく,1社事例による企業事例研究を行う。当該事例研究の成果については管理会計系学会の全国大会にて発表したうえで,査読誌への投稿を行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で,出張回数が減少したため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] フレームワークとしてのマネジメント・コントロール研究概観 -公式・会計的コントロールから非公式・非会計的コントロールへの拡張を中心に-2023

    • 著者名/発表者名
      新改敬英
    • 雑誌名

      産業経営研究

      巻: 42 ページ: 79-90

  • [学会発表] 中小企業の新規事業と既存事業の両立を図るマネジメント・コントロール2022

    • 著者名/発表者名
      吉川晃史
    • 学会等名
      産業学会イノベーション研究部会

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公開日: 2023-12-25  

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