研究課題/領域番号 |
22K01955
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
高梨 信之 岩手医科大学, 医学部, 任期付助教 (40773106)
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研究分担者 |
丹野 高三 岩手医科大学, 医学部, 教授 (20327026)
下田 陽樹 岩手医科大学, 医学部, 助教 (90781550)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 大規模災害 / 新型コロナウィルス感染症 / 社会参加 / 要介護認定 |
研究実績の概要 |
本研究は、震災後 10 年にわたる追跡調査を実施している岩手県における東日本大震災被 災者の支援を目的とした大規模コホート研究 (RIAS Study)を基盤として、被災地域在住高齢者における新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)感染拡大が及ぼす社会参加制限を評価し、被災と感染拡大に伴う社会参加制限が要介護認定発生に及ぼす影響を明ら かにすることを目的とする。高齢者の社会参加と健康影響に関する研究は国内でも多くされているが、「大規模災害による被災」と「パンデミック」の重複した生活変化に伴う健康リスクについての研究はなされていない。本研究の独自性は、東日本大震災被災地域でのCOVID-19感染拡大によって生じた、高齢者の社会参加制限と要介護認定との関連を示すことにある。東日本大震災後の10年間においても、地震、豪雨、土砂災害などによる大規模災害は後を絶たない。また、将来的にも南海トラフ地震などの大規模災害が高い確率で生じることが予測されている。地域住民の生活に生じる「パンデミック」と「大規模災害による被災」の双方での健康影響を明らかにするためには、本研究の基盤であるRIAS Studyのデータを用いることは重要な意義がある。 本研究では、2019 年度 RIAS Study 参加者のうち、65 歳以上で介護認定のない人にCOVID-19 感染拡大下での社会参加状況、生活習慣等に関するアンケート調査を実施する。東日本大震災被災による社会参加制限に加え、COVID-19 感染拡大下での社会参加制限が要介護認定発生に及ぼす影響を評価する。 2022年度は、研究協力機関との調整、対象者に実施するアンケート調査の準備、研究倫理に関する準備などを実施した。2023年から対象者へのアンケート調査を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画では2022年度中にアンケート調査を実施する予定となっていたが、当該研究の倫理委員会準備の遅れ、関係機関との調整等に予定以上に時間を要した。研究実施体制を整え、2023年度からアンケート調査を実施する。また同様に、介護認定情報の取得について今後準備を進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は研究対象者へのアンケート調査を実施する。また、本研究のエンドポイントが要介護認定となっている。対象自治体との契約のもと、要介護認定情報の収集を行う。アンケート調査結果、要介護認定情報を収集したのち、データ解析を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初は2022年に研究対象者へのアンケート調査実施予定であったが、年度内に調査実施に至らなかった。そのため調査実施分の予算を2023年度に移行した。
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