研究課題/領域番号 |
22K01979
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研究機関 | 神奈川県立保健福祉大学 |
研究代表者 |
吉中 季子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (70434800)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | シングルマザー / 公的年金制度 / 第3号被保険者 / 高齢単身女性 / 女性の貧困 |
研究実績の概要 |
研究の初年度のである本年度は本研究の理論的整理を行っている。 第1に、前回の科研の研究の継続としてのひとり親のライフコースのインタビューを実施するのと並行し、ライフコース論においての知見を整理し、インタビュー後の分析視点を明確にした。 第2に、公的年金制度の成立過程における女性の位置づけなどを制度史関係の資料を基に整理した。 それらを踏まえ、コロナ禍の状況を見据えつつ、本年度の件数は少ないもののインタビューを継続している。昨年度までに実施したアンケート調査と、インタビューの結果から第3号被保険者の加入歴のある女性とそうでない女性の分析を試みた。分析は、単身高齢女性の貧困の現状を念頭におきながら、シングルマザーの公的年金加入をめぐる諸問題を取り上げた。そのために、シングルマザーを対象とした生活実態調査(アンケート調査、聞き取り調査)の結果から、シングルマザーになる前と後での年金加入の変化を分析した。その分析からは、高齢期の低年金が予測され、その要因として、離婚や死別と同時に年金加入の移動が強いられ、細切れ的で不安定な加入になっていること、自分の将来の年金より現在の子育ての生活を優先しているように見えること、年金加入に対する認識の低さなどが明らかになった。また、いわゆる第3号被保険者制度の評価に関していえば、離婚前の専業主婦のメリットが、離婚後はデメリットに転化し、結果として安定した年金加入の困難に帰結していることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍により、今なおインタビューへの抵抗があるため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、インタビューを進めていきたい。また、対象をシングルマザーのみならず、子どもが成人した後の寡婦についても対象を広げ、インタビューを行うつもりである。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍による抵抗のため、インタビュー調査が遅れ気味であるため。今年度は軌道修正し、インタビュー調査を中心に進めていきたい。
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