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2023 年度 実施状況報告書

雇用をベースとした医療保障格差と公的医療保障の捕捉性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K01995
研究機関立命館大学

研究代表者

新祖 千春 (長谷川千春)  立命館大学, 産業社会学部, 教授 (40454483)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードアメリカ / オバマケア(医療保障改革法) / 医療保障格差 / 企業保障 / 医療保険取引所 / 公的医療保障 / 捕捉性
研究実績の概要

2023年度も昨年度に引き続き、①雇用と医療保障との関係の変容と医療保障格差の実際、および②公的医療保障の役割の拡大をもたらす仕組みと格差への対応(捕捉性)、の2点の課題に関する資料収集、検討を行った。2020年以降の新型コロナウィルス感染拡大による経済・社会への影響に関する統計資料、政府による政策的対応とその影響に関する論考について、アメリカ連邦政府機関である保健福祉省や労働統計局などの報告資料、レポート、審議会資料、学術誌掲載の研究論文等を検索収集し、データベースによる整理を行った。また、2024年度の現地調査に向けたヒアリング先の選定と調整を行い、現地での資料収集、聞き取り調査のための準備を行った。
2023年度に行った本研究課題に関連する成果として、『2023年度版 アメリカ医療保障に関する調査研究報告書』での共同研究がある。分担執筆した第2章-7「民間医療保険」では、民間医療保険の種類や保険料、保険給付などの状況について整理し、アメリカにおける民間医療保険の現状について法規制とマクロデータによる実態把握を行った。第2章―8「無保険者」では、オバマケア(医療保障改革法)及びその後のトランプ政権、バイデン政権下での医療政策の下での無保障問題の変化についての検討を行った。また、第3章-5「産業・雇用構造の変化と医療保障」では、長期的な産業・雇用構造の変化を踏まえ、雇用主提供医療保険の保険加入可能性及び保険料負担可能性に与える影響について検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度は、次年度に向けた雇用主企業及び保険会社、連邦・州政府機関へのヒアリング調査準備を行い、連邦・州政府機関へのヒアリングを実施する予定であった。しかし、事前準備が遅れと大学業務の多忙、家庭の事情により2023年度での現地調査を実施することができなかった。2024年度の現地調査に向けた適切なヒアリング先の選定と調整が進められ、また資料収集等はある程度順調に進んでいるため、やや遅れているとの判断とした。

今後の研究の推進方策

2024年度は、前年度実施できなかった現地調査(資料収集及びヒアリング調査)の実施に向けて、以下の通りに優先課題を整理して進めることとする。
(1)国内からアクセス可能な資料については、随時入手し、データベースによる整理、検討を行う。
(2)現地調査の実施に向けて、選定したヒアリング先へのアポイント調整を行う。その際には、近年のところでアメリカ現地調査を実施した研究者等にアドバイスを求め、有益なヒアリングとなるよう準備を進める。
(3)2024年8月の現地調査の実施に向けて、調査準備を進める。

次年度使用額が生じた理由

アメリカ現地調査が実施できなかったこと、それに伴い通訳、翻訳、文字起こし業務などが発生しなかったこと、また現地での資料収集に際して要する費用の支出がなかったことなどにより、次年度使用額が生じることとなった。2024年度は現地調査を実施予定であるため、これらの助成金については執行予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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