研究課題/領域番号 |
22K02005
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
梅崎 薫 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (50320891)
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研究分担者 |
篠原 純史 学校法人文京学院 文京学院大学, 人間学部, 准教授 (40752879)
伊藤 善典 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (50648326)
萬谷 和広 独立行政法人国立病院機構(大阪南医療センター臨床研究部), その他部局等, 主任 (60597730)
坂本 はと恵 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 副サポーティブケアセンター長 (90588443)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 医療ソーシャルワーカー / 管理的スーパービジョン / 人材育成 / 離職防止 |
研究実績の概要 |
研究計画通り、国立病院ソーシャルワーカー協議会の会員調査をもとに、実態を把握し、必要な研修プログラムを開発するためのアンケート調査とインタビュー調査の準備に着手した。アンケート調査項目は、ソーシャルワーク・スーパービジョンに関する先行研究から、管理的スーパービジョンに関する内容を精査し、日本の医療ソーシャルワーカーが置かれている状況を把握し、今後教育が必要と思われる項目を抽出して、人材育成に必要な情報を収集できるよう設定した。 アンケート調査は、国立病院ソーシャルワーカー協議会の毎年行っている2022年度の会員調査結果から、辞令において2級職であるもの89名(いわゆる係長)3級職であるもの20名(室長レベル)から、調査対象者を国立病院140か所+研究開発センター8か所+ハンセン病療養所13か所=計161施設を分析対象と想定して、1か所1名の回答を求めるアンケート調査として開始し、現在回収中である。 同時に研修プログラム開発のために実施するインタビュー調査の協力者も募ったところ、協力者も比較的順調に得られている。アンケート調査の開始は遅れたものの、量的質的分析を行い、研修プログラムの開発準備を進めている。 必要と想定されている研修内容には、離職防止も重要な点となることから、心理的安全性を担保できる構造的な対話を組み込むことも有効と考えられ、研究代表者が実践研究している修復的対話サークルの活用も検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アンケート調査項目の作成、研究倫理審査にて承認を得る過程で、研究計画書や説明文、同意書、同意撤回書などの準備に手間取り、遅れが生じた。しかし、アンケート調査は、既に開始したので、今年は、その遅れを取り戻すことができるようインタビュー調査の準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、アンケート調査結果の分析と、インタビュー調査を実施して、その結果を学会などで報告する。また次年度に開発する研修プログラムについて、検討する。 また心理的安全性を担保できる構造的な対話を研修中に組み込むことが有効と考えられるので、研究代表者が実践研究している修復的対話サークルの参加効果に関する学生を対象とした先行研究を援用して、同様の実証研究を、医療ソーシャルワーカーを対象に実施して、エビデンスベースのプログラム開発になるよう準備している。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査の開始が遅れたことが最も大きい理由である。また調査結果の入力に要する人件費やインタビュー調査における逐語おこしなどで経費を予定していたが、アンケート調査はFormを用いることで入力作業に関する人件費が不要になった。またインタビュー調査においても、逐語おこしアプリなどが簡便に使用できるようになったため、逐語おこし外部委託費用も不要になると見積もっている。 しかしながら調査研究にのみ使用する研究用PCが必要になるなど、使用予定に変更があった。特にインタビュー調査では、匿名性を高く保つ必要があり、調査用ノート型PCをそれぞれ購入する予定である。
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