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2023 年度 実施状況報告書

地域共生社会の実現に向けたソーシャル・ファーム実践に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K02024
研究機関関西学院大学

研究代表者

平尾 昌也  関西学院大学, 特定プロジェクト研究センター, 客員研究員 (60823862)

研究分担者 武田 丈  関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (30330393)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードソーシャル・ファーム / 地域共生社会 / 地域福祉 / まちづくり / 社会的孤立
研究実績の概要

これまで書籍や論文、実践報告や資料を基にして進めてきたソーシャル・ファームに関する先行研究から、ソーシャル・ファームは地域社会の課題やニーズを事業化するだけでなく地域の伝統産業などを障害者の仕事として取り組んでいる(取り組もうとしている)ことが明らかになってきた。また、仕事に人を合わせるだけでなく、人に仕事を合わせることに重視して創意工夫をしている事例も見られた。これらは、単純に仕事づくりを行なっているわけではなく、地域共生社会の実現における大きな課題でもある社会的孤立に深く関連があると考えられ、ソーシャル・ファームで働く人々の多くは、労働市場では仕事を得にくい状況にあるだけでなく、地域社会の中で孤立しやすい状況に置かれている様子が窺える。
障害者の社会的孤立の状況については、実態把握をはじめとして研究調査が十分に進んでいるとは言えず、現状把握するために先行研究を進めている。先行研究の結果と、既存の調査結果の2次分析を合わせて今年度に学会報告を行う予定をしている。
当初から予定しているインタビュー調査は、ソーシャル・ファームのメインターゲットである障害者に焦点を当て、ソーシャル・ファームを掲げて実践する者就労支援A型事業所を対象に定めて複数の事業所を選定する段階に到達した。現在、事例選定の段階ではあるがプレ調査を実施する予定にしており、プレ調査内容を含めて実践現場にも協力いただき、質問内容等について助言を受けることになっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナ感染症の影響を受けたこともあり、大幅な遅れが生じている。コロナが5類に移行したことでインタビュー調査の実施もできやすい環境になったが、先行研究を進める中で社会的孤立がキーワードとして明確となったことで、インタビュー調査の質問項目の設定などを再考する必要が生じたことで実施に遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

キーワードに記載した内容(特に社会的孤立)とソーシャル・ファーム実践との関係やそのプロセスに着目したインタビュー調査を速やかに実施できるようにする。インタビュー調査を通して、実践者と丁寧にコミュニケーションをとりながら、実践者をエンパワメントでき、アカデミアにも貢献することができる研究成果を生み出せるよう取り組む。

次年度使用額が生じた理由

当初から予定されていたインタビュー調査が未実施であったことが大きな要因である。また、学会等で発表することができなかったため、支出がなかった。
今後の使用計画としては、インタビュー調査にかかる旅費等や調査協力に対する謝礼等に関するもの。学会等で研究報告するためにかかる参加費用や旅費に使用する予定である。また、インタビュー調査で録音された音声データなどの文字起こしなどデータ分析に必要な作業を外部に依頼する予定である。
その他に、使用しているPCがMacで、Windows環境下でしか使用できないソフトウェアなどもあることからMacでWindowsを起動させることができるアプリのサブスクリプション費用、英語の文献などをAI翻訳することができるアプリのサブスクリプション費用など。研究に必要となる書籍等の購入費、事務用品関連の購入などにも使用する予定としている。

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公開日: 2024-12-25  

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