研究課題/領域番号 |
22K02134
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
杉山 久仁子 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (30279799)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | スチームコンベクションオーブン / 水蒸気 |
研究実績の概要 |
水蒸気を利用したスチームコンベクションオーブン(スチコンと略す)は、業務用調理施設で広く利用されており、庫内の温度や湿度(水蒸気量)を制御することができる。今回使用するスチコンは、蒸気の供給方式がボイラー式(A)のものをインジェクション方式(B、C)のものの2種類とした。スチコンAは湿度を1%刻みで設定でき、スチコンB・Cは、20、40、60、80、100%の5段階設定のものを選択した。昨年度新規に購入したスチコンCと、スチコンAを使用して、熱伝達特性の確認を行い、冷凍ハンバーグの加熱実験を行った。 スチコンAは、蒸気加熱時に庫内蒸気量の調整が行われているが、スチコンCについては、加熱中の蒸気量の調整は行われず、湿度設定の効果が認められなかった。スチコンCを用いて、さらに実験を進めた結果、蒸気量の設定値をあげることで、庫内への蒸気の導入速度が速くなることが確認され、蒸気量20%設定においても10分後には100%と設定とほぼ同じ蒸気量に達することが確認された。また、オーブン加熱では食品を加熱する前に予熱を行うことが多い。その予熱時から蒸気を導入するか否かによって、食品投入後の蒸気量の回復に差が生じ、食品を加熱した時の調理成績に影響を与えることが明らかになった。 庫内温度設定が同じであれば、蒸気を導入することで加熱時間が短縮され、重量減少も抑えられ、柔らかい仕上がりになる傾向が確認されたが、庫内蒸気量の違いによる差異については、さらに実験を重ねる必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験室所有のスチコンAとCで加熱条件を安定させることを目的に予熱時から蒸気を導入する方法で食品の加熱実験を行っていたが、そのことによって、スチコンCの蒸気量の違いによる特徴が出ないことが判明した。そのために、実験を再度やり直す必要があり、実験が遅れた。また、実験室での結果を整理した上で、外部のスチコンBを借用して実験をする予定であったが、そこにまで至ることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
スチコンA及びCでの冷凍ハンバーグの追加実験を終え、スチコンBの実験を追加し、データを整理する。その結果を参考にして、実験条件を設定し、冷凍魚の実験を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
新しく導入したスチコンCの伝熱特性を調べる実験に時間を要した。冷凍ハンバーグの実験のやり直しなどがあり、外部のスチコンを借用する実験までに至らず、そのための経費を使用することができなかった。今年度は外部での実験予定数を増やし、実験補助も加え、遅れている実験内容も含め実施を行う。
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