研究課題/領域番号 |
22K02211
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研究機関 | 都留文科大学 |
研究代表者 |
山辺 恵理子 都留文科大学, 文学部, 准教授 (60612322)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 教師教育 / リフレクション / アンコンシャス・バイアス / 異文化 / ブータン / 論争問題 / 対話 |
研究実績の概要 |
熟議を通して社会で共有される価値観や規範を更新していくことができる次世代を育てるには、教師の役割が重大である。それと同時に、その重大な役割を担う教師が、自身の中にある無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)や固定概念に気づき、それを見つめ直し、緩和する機会を得ることも重要であるといえる。 そこで、本研究は「多様な他者と熟議しながら社会の価値観や規範を更新していくことができる次世代を育成するために、その中心的役割を担う教師を、教師教育はいかに支えることができるか」を研究することを目的として設定した。 2022年度は、教師が自身の中にあるバイアスや固定概念に気づき、それを緩和するプロセスを支えるための教材づくりを手掛けた。まず、日本とは異なる教育観を有するブータンの教師らを対象にインタビューを実施し、その教育観や子どもの幸福に関する考えについて尋ねた。その内容をもとに、研修で用いる教材を開発する。また、Nel Noddings and Laurie Brooks (2017). Teaching Controversial Issues: The Case for Critical Thinking and Moral Commitment in the Classroom. Teachers College Press.の日本語訳、『批判的思考と道徳性を育む教室:「論争問題」がひらく共生への対話』(学文社、2023年)を出版した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
『批判的思考と道徳性を育む教室:「論争問題」がひらく共生への対話』(学文社、2023年)を出版できたことにより、その内容に基づく研修教材の開発を開始することができた。また、ブータンの教師へのインタビューにより、教材を開発するための素材を一部獲得することができた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、教師の持つバイアスをほぐすための研修案を得るために、8月にアメリカのモンクレア大学にて開催される哲学対話の研修に参加する。また、アメリカのリン大学のSophia Stone教授が率いる哲学対話のための研修教材を開発・共有する国際プロジェクトにも参加することで、情報交換と教材のブラッシュアップを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
オンラインと代理のインタビュアーの雇用により、旅費を支出する必要がなくインタビューを実施することができたため。その分、2023年度のアメリカのモンクレア大学への旅費に充てる。
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