研究課題/領域番号 |
22K02212
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研究機関 | 大正大学 |
研究代表者 |
出川 真也 大正大学, 地域創生学部, 専任講師 (00451659)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 組織文化 / 地域づくり団体 / 調査設計 / 支援体制構築 |
研究実績の概要 |
本研究は、地域づくり団体の継承活動を対象に、①組織文化の可視化、②教育・学習観や教育・学習動機の可視化、③組織文化と教育・学習の相互影響関係及び事業継承メカニズムの解明、④得られた知見モデルを用いた継承支援方法を試行実践し検証するものである。 当年度は、組織文化特性の可視化にかかわる調査研究に取組んだ。研究対象地域の地域づくり団体の組織文化特性を可視化するため、R.E.Quinnらによる組織文化の測定尺度である①競合価値フレームワークと、Cooke andRousseaunによる②組織文化インベントリ―に基づいたインタビュー、ヒヤリング及びアンケート調査の設計を行った。 分析概念は以下の通りである。①競合価値フレームワーク(次の4つの類型概念よりその特性を可視化)a.クラン(凝集性やモラール、人的資源の開発・育成重視)b.アドホクラシー(創造性や成長を重視)c.マーケット(市場占有率や目標達成、競合事業者に対する勝利を重視)d.ヒエラルキー(効率性、説明責任、安定性を重視)。②組織文化インベントリー(12の思考スタイルに類型し、その特性を可視化)a.人間的・援助的 b.関係的 c.承認的 d.保守的 e.依存的 f.回避的g.反抗的 h.強制的 i.競争的 j.能力/完全主義 k.達成 l.自己実現 上記分析を行うため、対象地域を訪問し、現地活動の最新状況を把握すると共に、関連団体に対して研究への協力支援を得るための研究調査の基本手順にかかわる意見交換と共有を行った。これにより具体的な調査協力内容を確認すると共に支援体制を構築した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当年度の活動により、研究対象地域の最新状況を把握すると共に、関連地域づくり団体の研究調査協力内容を確定し、支援体制も構築することができた。これにより具体的なインタビューやヒヤリング(フォーカスグループ含む)およびアンケートにかかわる調査設計を行うことができた。 次年度以降、研究の中心要素の一つである組織文化や教育・学習観の可視化・分析にかかわるプロセスに取りかかれる環境を整備することができた。
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今後の研究の推進方策 |
地域づくり団体の組織文化及び教育・学習観について、インタビュー・ヒヤリングおよびアンケート調査を行い、可視化を行う。 研究調査の推進に当たっては、当年度整備した現地の協力支援体制を活用し、事前・事後を含む3段階での当該地域・団体へのアプローチを行い、より確度の高い一次情報の収集を推進し、研究精度を高めることとしていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響のため、一部研究対象地域への訪問が実現していない。このため当該地域に関連する収集資料及び情報のとりまとめにかかわる経費(データ入力等にかかわる人件費・謝金)を中心に次年度使用を行うこととなった。 ただし当該地域・団体とはオンラインその他の方法でコミュニケーションはとれているため、次年度早期段階で、訪問及び関連情報の収集ととりまとめができる見込みであり、当初研究計画に遅れが生じないような予算執行を行うこととする。
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備考 |
大正大学出川真也研究室(地域創生の教育学)ホームページ https://degawaken.com
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