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2022 年度 実施状況報告書

全日型通信制を活かした「教育困難高校」における再チャレンジ機会の構築に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K02223
研究機関女子美術大学短期大学部

研究代表者

山田 朋子  女子美術大学短期大学部, その他部局等, 教授(移行) (50331418)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード教育困難高校 / 全日型 / 通信制 / 再チャレンジ
研究実績の概要

本研究の目的は、高校中退経験など生徒の多様な「困難」に応じた実践が注目される全日型通信制高校(以下、全日型通信制)の教育形態に着目し、学科課程や教育課程の編成と運用実態を、全日制や定時制課程あるいは自学自習型通信制課程と比較しながら分析しその特質と課題を明らかにすることである。その結果を踏まえ、生徒に応じた「教育困難高校」の多様な教育形態の構築と高校制度全体の学科課程の批判的検討を行うための知見を得、新たな高校教育のあり方に示唆を得ることを目指すものである。
2022年度は、通信制高校に関する先行研究を収集しつつ批判的検討を行った。全国の高校通信制課程の運用形態(週4~5日程度通学する「全日型」、2~3日程度通学する「選択型」、スクーリングと自宅学習を原則とする「自学自習型))を学校ガイドなどによって調査分類し、「全日型」に該当する学校を抽出した。
また、「新しい時代の高等学校教育の在り方ワーキンググループ」などの議事録から通信制高校の議論を抽出し、分析しつつある。それらの結果を基に次年度の調査分析につなげる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では、先行研究の収集と分析、全国の通信制課程の設置状況と通学形態の大まかな分類は実施できたが、申請時に研究計画として予定していたアンケート調査(予備調査及び本調査)については、感染症リスクや感染防止対策などを進める学校に、さらなる業務を課すことになるため依頼することは厳しい状況と判断し中止している。そのため、アンケート調査や結果の単純集計作業は次年度に持ち越すこととした。
しかしながら、全日型通信制課程の特質を明らかにする上で必要な「全日型」の定義づけに迫るための資料を収集し、様々な通学形態が存在しそれらは拡散傾向にあること、学校毎の独自性が高いことなどがわかった。また、文部科学省での審議議事録などから今後の通信制に関する政策での方向性などをまとめている。

今後の研究の推進方策

通信制のコロナウイルス感染症が5類移行されるなど、社会全体がコロナ禍以前に戻りつつあり、学校現場でも通常の日常が確保されつつあることを踏まえ、感染リスクを避けつつ、まずは、国内の訪問調査を中心に計画し進めることとする。
特に、全日型通信制の学科課程における①通学形態、通学要件、②履修形態、学習指導形態、受講時間数、③教育課程の構造、編成、運用方法、④設置科目(選択科目、専門科目、学校定教科・科目)、⑤外部組織との連携等の実態について聞き取り調査と資料収集行う。
次にそれら学校現場の実態を踏まえ、アンケート調査のための質問項目を作成し、年度の後半では調査を実施したい。また、都市部のような多くの選択肢を持たない地方での高校通信制(全日型)の「再チャレンジ」の機会の保障としての役割と特質を明らかにするため、当該の地域を選択し事例調査を実施することも予定している。

次年度使用額が生じた理由

本年度は、コロナウイルス感染症によりアンケート調査及び訪問調査の実施を延期し、先行研究や議事録などの調査分析を優先した。そのため、今年度実施予定のアンケート調査及び訪問調査において使用する予定であった予算を次年度に使用する予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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