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2022 年度 実施状況報告書

イギリスの大学におけるチュートリアルの確立と変容に関する歴史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K02246
研究機関広島女学院大学

研究代表者

中村 勝美  広島女学院大学, 人間生活学部, 教授 (40310924)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワードイギリス(イングランド) / 高等教育改革 / 大学史 / チュートリアル / 学士課程教育
研究実績の概要

本年度は、イギリスの大学におけるチュートリアルについて、19世紀大学改革の時代から、20世紀労働者成人教育の時代を中心に検討を行った。
まず、2022年度はイギリス現地での資料収集は困難であっため、日本国内にある資料、国内からもアクセス可能な史料の調査を行った。そのうち、福岡大学が所蔵するThe people's history : working class autobiographies / by Harvester Press Microform Publications Ltd.(マイクロフィルム全34巻)について、目録、文献一覧の詳細な調査を行ったが、著作権の関係からか、所収されている労働者の自伝は19世紀初期から中期までに出版されたものがほとんどで、高等教育経験のある労働者の自伝は非常に少ないことが判明した。
次に、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学など伝統的大学ではなく、19世紀後半以降に誕生した市民大学における大学教育に焦点をあて、大学の理念や教育のあり方を検討した。1900年に初めて大学に昇格したバーミンガム大学の初代学長ロッジの生涯、とりわけ、当時の主流である「パブリック・スクールからオックスブリッジ」を経ていない、ロッジの教育歴と大学教師としてのキャリア形成過程に焦点をあて、彼の経験が学長としての大学教育観や、新大学で目指された教育にどのような影響を与えたのかについて分析した。これについては学会で報告し、論文として発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

国内での資料調査の結果、必要とする資料の一部または大半がマイクロフィルム化(もしくはデジタル化)されていない可能性が生じたため。

今後の研究の推進方策

資料収集に関しては、文書館等への照会を促進し、効率的な現地での資料調査が行えるようにする。現在、渡航費、滞在費等も高騰しているので、可能であれば、イギリス公文書館等の文献複写代行サービスなどの利用を検討し、資料収集にかかる労力を効率化する。

次年度使用額が生じた理由

渡航中の感染リスクを考慮し、海外出張を見合わせたため、次年度使用額が生じた。
23年度以降、渡航後に入国制限が課されない等、校務に支障が生じないように海外出張ができるようになれば、海外出張を行う。
また、イギリスの研究者を招聘し、国際会議を開催することも検討したい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 20世紀初頭イギリスの大学における試験と教育 ―バーミンガム大学初代学長オリバー・ロッジを中心に―2023

    • 著者名/発表者名
      中村勝美
    • 雑誌名

      広島女学院大学人間生活学部紀要

      巻: 10 ページ: 33-47

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 20世紀初頭イギリスの大学における試験と教育 ―バーミンガム大学初代学長オリバー・ロッジを中心に―2022

    • 著者名/発表者名
      中村勝美
    • 学会等名
      教育史学会

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公開日: 2023-12-25  

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