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2022 年度 実施状況報告書

リカレント教育としてのHPS養成教育の成果を問う

研究課題

研究課題/領域番号 22K02273
研究機関静岡県立大学短期大学部

研究代表者

松平 千佳  静岡県立大学短期大学部, 短期大学部, 教授 (70310901)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード子ども学 / 児童福祉 / 障害者福祉 / Hosptal Play Specialist
研究実績の概要

本研究は、遊びを用いて病児や障害児を支援する専門職である「ホスピタル・プレイ・スペシャリスト(HPS)」の有効性を実証し、HPSの普及と定着に必要な学術的根拠を明らかにすることが最終的な到着点である。
病児が形成する、治療に対するトラウマなど二次的な問題を抱える可能性、また、新生児医療の進歩を背景に、医療ケアを受けながら成長し続ける子どもたちが増加している問題に対して、HPSの有用性を示していく。
本研究では、リカレント教育としてのHPS養成教育の現状と課題や、HPSを阻害する要因と促進する要因を明らかにする。また、HPSが小児医療を質的に転換させるために必要な職種であること、HPS定着のための科学的根拠と学術的な位置づけを見出していくことを目的とする。
上記を遂行するため、HPS養成教育の評価、医療現場での問題点などに関する調査に取り組んでいる。初年度はこれまで蓄積されてきたHPS養成教育に関する先行研究を整理し、調査において必要な質問項目の検討、郵送アンケート調査の準備、実施をした。具体的には、6月にHPSを対象に172名に郵送アンケート調査を実施し、HPS養成教育を受講した理由、HPSが小児医療チームに加わるにあたり感じている難しさや問題点、HPSを導入するために必要な今後の展望や課題などについての調査を行った。この調査から、94名の回答を得ることができた。その後、調査票の整理、データの構築を行い、HPSを阻害する要因、促進する要因を抽出していった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は、予備調査であるアンケート調査の実施、調査結果の整理、データ化を行い、HPS養成教育の現状や今後の課題を示すことができた。また、英国HPSとの比較検討のために、英国および日本におけるHPS誕生の歴史を整理し、考察を行うことができたことから、おおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

次年度は、本調査である国内でのインタビュー・アンケート調査、英国におけるHPS養成教育のカリキュラム調査および、インタビューを行い、日本との比較を試みる。これらの調査結果より、現在のHPS養成教育のカリキュラム評価や、HPSを阻害する要因と促進する要因についての考察を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

感染症の影響により予備調査となるインタビューの実施を郵送調査に変更したため、次年度使用額が生じた。次年度は国内で本調査を行うため、その費用として使用する予定である。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (2件)

  • [国際共同研究] HealthcarePlaySpecialistEducationTrust/Stanmore College(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      HealthcarePlaySpecialistEducationTrust/Stanmore College
  • [雑誌論文] Fulfilling Children’s Right to Play in the Hospital Setting: A Scoping Review of the Literature2023

    • 著者名/発表者名
      Tonkin Alison、Matsudaira Chika、Golebicka Joanna、Hubbuck Catherine
    • 雑誌名

      Social Sciences

      巻: 12(2) ページ: pp.34-46

    • DOI

      10.11648/j.ss.20231201.15

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 新型コロナウイルス禍でのホスピタル・プレイ・スペシャリストの取り組み2022

    • 著者名/発表者名
      松平千佳 、棚瀬佳見 、南伸予 、鈴木由貴 、高木麻祐実
    • 雑誌名

      小児科臨床

      巻: 75(2) ページ: 267-273

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The Little Giant: Play for children who has been traumatized in hospital2022

    • 著者名/発表者名
      Matsudaira Chika
    • 雑誌名

      Play Specialism Strategies to Prevent Pediatric Hospitalization Trauma

      巻: 1 ページ: 323-337

    • DOI

      10.4018/978-1-6684-5068-0.ch017

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The Evolution of Hospital Play in the UK and Repercussions for Japan: A Socio-historical Perspective2022

    • 著者名/発表者名
      Whitaker Julia & Matsudaira Chika
    • 雑誌名

      Studies in Social Science Research

      巻: 3(4) ページ: 178-195

    • DOI

      10.22158/sssr.v3n4p178

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 医療的ケア児と遊び支援 ホスピタル・プイ・スペシャリストの取り組み事例を通して2022

    • 著者名/発表者名
      松平千佳、松本圭
    • 雑誌名

      臨床教育学研究

      巻: 10 ページ: 17-28

    • 査読あり
  • [学会発表] HOW JAPANESE PEDIATRICIAN EVALUATE HOSPITAL PLAY IN MEDICAL SETTINGS FINDING PLAY SUPPORT FOR SICK AND CHILDREN WITH SPECIAL CARE2022

    • 著者名/発表者名
      Chika Matsudaira & Kei Matsumoto
    • 学会等名
      The 4th World Conference on Child and Youth 2022(CCY 2022) The International Institute of Knowledge Management (TIIKM)
    • 国際学会
  • [学会発表] Hospital Play Specialist養成講座受講生に対する調査から見た臨床現場における「遊び」の必要性とHPSの可能性2022

    • 著者名/発表者名
      松平千佳、松本圭
    • 学会等名
      第12回日本臨床教育学会 自由研究発表(A)一般研究
  • [学会発表] ホスピタル・プレイ導入の試みから考える「遊び」と臨床教育学アプローチ「疾病」と「病い」の子どもたち2022

    • 著者名/発表者名
      松平千佳、松本圭
    • 学会等名
      第12回日本臨床教育学会 自由研究発表(A)一般研究
  • [備考] HPS Japan

    • URL

      http://bambi.u-shizuoka-ken.ac.jp/hps_site/index.html

  • [備考] NPO法人ホスピタル・プレイ協会 すべての子どもの遊びと支援を考える会

    • URL

      http://hps-japan.net/

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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