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2022 年度 実施状況報告書

乳幼児期のジェンダー・ニュートラル保育が子どもの決定・判断におよぼす効果の検証

研究課題

研究課題/領域番号 22K02338
研究機関帝京科学大学

研究代表者

小湊 真衣  帝京科学大学, 教育人間科学部, 講師 (60742731)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード保育 / ジェンダー / 多様性 / ジェンダー・ニュートラル / 意思決定 / ステレオタイプ / 偏見 / 保育プログラム
研究実績の概要

本研究は保育所にて、乳幼児を対象に1年間のジェンダー・ニュートラル保育を実施し、家庭とも連携することで、子どもの意思決定や判断する力がどのように育っていくかを検討し、今後の保育・教育現場で応用可能なプログラムを作成することを目的としている。初年度である2022年度は、ジェンダー・ニュートラルに関する先行研究を調査・整理するとともに、ジェンダー・ニュートラル保育の年間プログラムおよび使用教材を作成することを計画していた。今年度の具体的な研究成果は以下の通りである。
①ジェンダー・ニュートラルに関する書籍および文献の調査と整理を実施した。その結果、プログラムの実施にあたっては、それぞれの保育所の実態に合わせたきめ細やかな配慮と教具の工夫が必要であることが明らかとなった。
②予備調査として、未就学児および就学後の児童に対しジェンダー・ニュートラルに関する絵本の読み聞かせおよび玩具の提示を行い、それらに対する反応を観察した。その結果、先行研究に示されている通り4,5歳頃からジェンダーやそれに付随する見た目に対しステレオタイプ的な考えや行動が現れる可能性が示唆された。
③研究協力園の保育士との話し合いのもと、園とこどもの実態に沿ったプログラムの具体的な計画を作成するとともに教具のサンプルを数種類作成した。作成した教具については調査協力園の保育士からフィードバックを得るとともに、園に通う子どもにも提示し、その反応を観察し、理解の程度や使い勝手を検討した。
これらにより、「ジェンダー・ニュートラル」を意識した保育を行う際にはその進め方や使用する教具について、現場の意見や現場のニーズを考慮することが重要であり、そのためには現場の保育者と信頼関係を築き、密にやりとりをしながら、保育者と研究者が目的意識や問題意識を共有した上で共同してプログラムを作成していくことの必要性が改めて確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症等による影響により、プログラムを実施する予定であった小規模園3園のうち2園の経営者が変更となり、調査協力の内諾が白紙化し、再度調査協力園を開拓する必要が生じたため。

今後の研究の推進方策

現在、調査協力が得られなくなった2園の代わりとして別の園に調査協力を依頼している。準備が整い次第、新たに調査協力園となった園とプログラム実施にかかる打ち合わせおよび保育者研修を行い、すでに調査協力の内諾を得ている園と同時期にベースライン測定を行い、その後1年間のプログラムを開始する予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の影響により遠方の園との打ち合わせが困難になったことと、調査協力園の経営者変更に伴う研究内諾取り消しにより、当初予定していた園との事前打ち合わせおよび研修会の実施とベースラインの測定を行うことができなかったため。
次年度は、2022年度に打ち合わせを実施できなかった園との打ち合わせ及びベースラインの測定と1年間のプログラム実施を計画しているため、旅費および教具製作費と教具等の郵送にかかる郵送費などに研究費の使用を予定している。

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公開日: 2023-12-25  

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