研究課題/領域番号 |
22K02365
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
西本 佳代 香川大学, 大学教育基盤センター, 准教授 (20536768)
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研究分担者 |
福田 みのり 山陽小野田市立山口東京理科大学, 共通教育センター, 准教授 (10469330)
山口 季音 至誠館大学, 現代社会学部, 准教授 (70774230) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 児童養護施設 / 大学進学後 / 移行 / アウトカム / 混合研究法 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、児童養護施設入所経験者の大学進学後、10年間にわたる「移行」の実態を明らかにすることにある。その目的を達成するため、①アンケート調査:大学教育のアウトカムを明らかにする、②インタビュー調査:大学進学後10年間の「移行」の実態を明らかにする、③総合考察:長期的かつ包括的な支援の在り方を考察する、を計画した。研究期間は、令和4年度から令和6年度までの3年間であり、二年目にあたる令和5年度は、①アンケート調査の実施・集計と②インタビュー調査の実施を予定していた(なお、令和6年度に調査結果について総合考察を行う計画である)。 ①アンケート調査については、令和5年8月に実施し、33名の児童養護施設入所経験者から回答を得ることができた。単純集計の結果は、希望する調査協力者に対して開示している。②インタビュー調査については、令和5年度中に6名の児童養護施設入所経験者から話を聞くことができた。その結果をもとに、大学卒業後3年目のインタビュー調査と比較する形で「大学を卒業した児童養護施設入所経験者―ゆっくり大人になる―」と題した原稿(未刊行)を執筆することができた。その他にも、日本高等教育学会第26回大会課題研究II「高等教育における多様性と包摂」(2023年6月10日)、日本教育社会学第75回大会「大学卒業が児童養護施設入所経験者に及ぼす影響―年収の規定要因に着目して―」(2023年9月9日)、において、本研究の成果を報告することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度に予定していた、アンケート調査及びインタビュー調査を実施することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、総合考察を行う。児童養護施設を退所し、大学に進学、卒業して、企業等に就職し、結婚して子どもを育てる。これまでの調査結果からは、当事者の多くはこうした直線的なライフステージを歩まないことがわかっている。そのため、調査協力者一人一人がどのような「移行」を経験しているのか明らかにし、ライフステージによって区切られる、児童養護施設、大学、NPO、行政機関等による個別の支援ではなく、それら諸機関による、長期的かつ包括的な支援の在り方を考察する。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和4年度は、新型コロナウイルス感染症の流行によって、対面での研究会の機会を確保することができなかったため、旅費として計上していた予算を使用することができなかった。その残金が、令和5年度に持ち越されている。新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行したため、令和6年度については、計画通りの予算執行ができると予想される。
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