研究課題/領域番号 |
22K02394
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
植田 紀美子 関西大学, 人間健康学部, 教授 (60538081)
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研究分担者 |
岡本 伸彦 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター(研究所), 分子遺伝病研究部門, 所長兼遺伝診療科・主任部長 (30416242)
本庄 かおり 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (60448032)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 障がい児 / 健康格差 / 社会疫学 / ユニバーサルアプローチ / 社会的決定要因 / ライフステージ |
研究実績の概要 |
障がいのある子どもの養育者にとっては、ライフステージごとの健康(well-being)状況、健康(well-being)に影響する生活や社会環境に関する情報を得ることで将来に見通しを持って、子育てができる。そのため、本研究は、障がいがある子どもとない子どもの間に生じる健康(well-being)の格差を各ライフステージで把握し、その格差が生じる健康の社会的決定要因を特定することで、すべてに恩恵がいきわたる子育て支援の推進に寄与することを目的としている。障がいがある者とない者の健康格差の実態を把握する研究(①障がい児の健康格差実態把握研究)、障がい児に特有なライフステージ別の健康の社会的決定要因についてレビューを行う研究(②障がい児のライフステージ別健康の社会的決定要因特定研究)、ユニバーサルアプローチに基づく障がい児支援の実践研究 (③実践研究)を行う計画である。①②に関連して、障がい児のwell-beingを向上するために利用する児発達支援について、その歴史的変遷、子どもや家族への効果、評価方法、今後の方向性など、ナラティブレビューを行い、論文化した。児童発達支援は、障がい児の健康に影響する重要な背景因子の一つである。また、③に関連して、米国マサチューセッツ総合病院(MGH)のダウン症候群のある子どもや大人を対象とした生活・医療・栄養・福祉・余暇など健康(well-being)に関するライフステージ別の情報を翻訳した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
障がい児の健康格差、障がい児に特有なライフステージ別健康の社会的決定要因特定は、テーマが多岐に渡るため、まずは、児発達支援について着目し、ナラティブレビューを行った。システマティックレビューについては、今後行っていく。
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今後の研究の推進方策 |
障がい児の健康格差実態把握研究①、障がい児に特有なライフステージ別健康の社会的決定要因特定研究②について、計画どおりレビューを行っていく。翻訳したダウン症候群のある子どもや大人を対象とした生活・医療・栄養・福祉・余暇など健康(well-being)に関するライフステージ別の情報を一般向けに分かりやすい表現を用いた支援ツールとして開発していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
打合せをZOOMにより行ったため、旅費の執行が減少した。レビューを行うにあたって、入念な文献検索、整理を行うための費用に充てる。
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