研究課題/領域番号 |
22K02437
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
谷本 公重 香川大学, 医学部, 教授 (10314923)
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研究分担者 |
加藤 育子 香川大学, 医学部, 准教授 (00613720)
西田 智子 香川大学, 教育学部, 教授 (00243759)
徳地 暢子 香川大学, 医学部, 助教 (00962911)
尾崎 典子 香川大学, 医学部, 助教 (30851977) [辞退]
太田 健一 香川大学, 医学部, 助教 (50403720)
鈴木 辰吾 香川大学, 医学部, 准教授 (50451430)
三木 崇範 香川大学, 医学部, 教授 (30274294)
日下 隆 香川大学, 医学部, 教授 (50274288)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 母子相互作用 / 愛着 / 脳酸素代謝 / 神経活動 / 近赤外線分光法 / 母乳育児 |
研究実績の概要 |
子どもの健全な発育のためには、重要他者(主に母親)との相互作用で形成する愛着が重要である。本研究の目的は、母子の愛着形成を支援し、関係性を重視した母子の健全な成育過程を確保することを目指して、子どもと母親の間に生じる母子間の相互作用の客観的指標を確証することである。 そのため、乳児とその母親を対象とし、非侵襲的な近赤外光組織酸素モニタ装置、脳波モニタ装置を用いて可視化される、脳酸素代謝動態と神経活動を母子同時に育児場面で収集し、脳酸素代謝、神経活動それぞれの母子間の律動的同期性(母子相互作用)を確認する予定である。その結果をもとに、児の月齢や栄養法、育児場面ごとの違いなどを説明変数として、脳酸素代謝、神経活動の母子間の律動的同期性に関連する因子の抽出も行う。 母子相互作用や愛着と称される目には見えない親子のつながりに関する現象を客観的に母子の同期性の視点で生理学的・神経学的に明らかにし、周産期・乳児期の成育支援プログラム作成につなげたい。 令和4年度は、コロナの影響の終息に目途が立たず、医療施設の立ち入りが困難であった。令和5年度も一部規制は緩和されたが、感染症に脆弱性を有する新生児・乳児を対象とする本研究は、実施が困難であった。現在、より侵襲性が低く、簡便である近赤外光組織酸素モニタ装置の検討を行っている。また、アーチファクトができるだけ減少できるようにプロ―べの固定装置についても開発中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和4年度は、コロナの影響の終息に目途が立たず、医療施設の立ち入りが困難であった。令和5年度も一部規制は緩和されたが、感染症に脆弱性を有する新生児・乳児を対象とする本研究は、実施が困難であった。また、研究代表者が、大学内での要職についており、研究へのへフォートを当初の予定通りに実行できなかった。新たな研究分担者を加えたが、即戦力としては難しい。また、これまで、測定機器について相談していたものが異動となり、ハード面の適切な物品選択が難しなっており、そのことに研究者自身が時間を割く必要があった。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、研究代表者の大学内での役割に変化があり、適切なエフォートが確保できる見通しがある。また、規制についても、徐々に緩和されており、対象者のリクルートやデータ収集が可能になるとともに、研究代表者及び研究分担者の会合も容易になる。今後、新生児ケアを経験する非常勤職員等を雇用して、データ収集及びそのデータの管理を行う予定。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和5年度は、非対面・テレビ会議システムを用いて、研究のミーティングができるようにモバイルタブレットを購入した。令和6年度は、研究代表者の大学内での役割に変化があり、適切なエフォートが確保できる見通しがある。また、規制についても、徐々に緩和されており、対象者のリクルートやデータ収集が可能になるとともに、研究代表者及び研究分担者の会合も容易になる。今後、新生児ケアを経験する非常勤職員等を雇用して、データ収集及びそのデータの管理を行う予定。また、より侵襲度が低く、簡便な機器及びアーティファクトを軽減する固定装置を購入してデータ収集にあたる。
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