研究課題/領域番号 |
22K02449
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研究機関 | 武蔵野美術大学 |
研究代表者 |
北 徹朗 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (60570447)
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研究分担者 |
服部 由季夫 星槎大学, 共生科学部, 准教授 (70382562)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 赤白帽 / 帽子表面温度 / 帽子内温湿度 / 児童用帽子 / 暑熱環境 / 子ども / 小学生 / 保護者の熱中症に対する意識 |
研究実績の概要 |
1年目は、被験者(児童2名)を用いた、赤白帽着用時の運動中における帽子内温湿度変化の計測、同じく深部体温の計測評価を試みた。その結果、先行研究では表面温度の状況しか明らかにされていなかったが、内側の温度の上昇も赤面の方が高温になることが確認された。 当初はアンケート調査を3年目に行う予定であったが、保護者に対する意識調査を1年目に行った。理由としては、研究1年目にあたる2022年は、各地で観測史上最高気温を更新し、特に2022年6月には東京都心の6月観測史上最高36.2度を記録したり、翌7月には6地点の同時に観測史上最高気温を記録するなど、5月以降の暑熱環境は深刻化しており、本研究の知見が社会に役立てられる可能性が益々高まっている。 さらには、同じ年に、今後数年以内に地球全体の気温が1.5℃以上上昇する可能性が指摘(GCP:グローバル・カーボン・プロジェクト)されるなど、暑熱環境は毎年深刻になることは確実と思われることから、保護者への啓発・教育を含めたアンケート調査(N=500)を初年度に行い、帽子作成の参考資料とするためのデータを早めに収集することに計画を一部前倒しし改めた。 小学生の子どもを持つ親(父親250名、母親250名)に対する調査の結果、7割程度の親は熱中症に関心や懸念を持っているが、その対策としては「こまめな水分補給」が圧倒的に多かった(約7割)ことや、特に熱中症対策を心がけていない親(無関心層)も見られた。本研究が着目している「帽子」や「着衣」については、関心度が低かったが、研究知見に関する情報とともに提示した設問では、約8割の親が「赤白帽は可能な限り高温にならない安全な色や素材に改めるべき」と回答した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、1年目に①赤白及び他色を着帽した児童の帽子内温湿度変化の計測、②深部体温の計測評価、③先行研究と計測データに基づく児童用帽子プロトタイプの作成(1号)を完了させる予定だった。 前述の研究実績の概要に述べた通りの理由から、保護者に対するアンケート調査を当初の計画よりも前倒しして行った。そのため、ある面では研究が予定よりも進んでいるが、全体的にみるとやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
先行研究者や我々の知見データを取り入れた帽子(プロトタイプ)を作成し、暑熱環境下のフィールド検証を行う。 但し、天候に左右される実験であるため、人口暑熱環境下での予備データも収集する。いずれにしても、暑熱環境下でのヒトを用いたデータ収集により、帽子には調整を加えて実験を推進して行く。
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