研究課題/領域番号 |
22K02481
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研究機関 | 四條畷学園短期大学 |
研究代表者 |
金川 朋子 四條畷学園短期大学, 保育学科, 准教授(移行) (60760973)
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研究分担者 |
赤田 太郎 四條畷学園短期大学, その他部局等, 講師(移行) (10585714)
大橋 徹也 同朋大学, 社会福祉学部, 准教授(移行) (40632055)
舟越 美幸 大阪健康福祉短期大学, 保育・幼児教育学科, 講師 (70862902)
中島 賢太郎 鹿児島純心女子短期大学, その他部局等, 准教授 (80881870)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 高信頼性組織 / 心理的安全性 / ワークエンゲージメント / 組織づくり / 保育者 |
研究実績の概要 |
保育・教育現場では、子どもの命を預かり、安心安全な環境のもと、つまりは、高信頼性の保証された環境での子どもの発達保障が求められている。また、その保育・教育を担う保育現場では、保育者の早期離職の問題があり、保育者が働き甲斐や生きがいを見いだすことができる職場づくりが望まれている。さらに、配慮を要する子どもへの対応として、複数の保育者によるチーム保育や多職種職員との連携も求められている。 本研究では、保育の安全性、保育の質の向上、保育者の人間関係上のストレス、離職問題の観点から、心理的安全性に注目をし、「心理的安全性を高めることが、保育における連携力を高め、保育者ストレスの軽減、保育者メンタルヘルスの向上、ワークエンゲージメント(仕事へのやりがい)の向上、創造的な保育教育の質の向上につながる」という仮説に基づき研究に取り組む。 現在、心理的安全性の尺度は教員や一般就業者、看護師を対象として標準化されたものがあるが、保育者への尺度の適用可能は必ずしも保証されていない。 そこで、心理的安全性尺度保育者版(Japan of Team Psychological Safety for Nursery Teacher:JPSNT)を作成し、信頼性、妥当性の検討を行い、保育・教育現場における高信頼性に寄与する保育者の心理的・社会的要因を明らかにすると共に、高信頼性組織を導く管理職のリーダ―シップの役割と研修の在り方に着目した、心理的安全性(保育者間の深い信頼関係)の高い職場づくりガイドの開発に取り組む。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
保育現場における心理的安全性に関して、これまで取り組んできている研究について、学会発表、論文作成(途中)に取り組んでいる。 心理的安全性尺度保育者版(Japan of Team Psychological Safety for Nursery Teacher:JPSNT)の作成に向けて、先行研究レビュー、質問内容の検討を行った。アンケート調査は、2年目に実施とする。 質的研究で活用する行動コーディングシステムを用いた研究については、協力園の選択、観察内容、項目の検討が不十分であり、また、システム購入に際し再度検討を行ってきており、2年目に購入し研究に取り組む予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究推進方策としては、次の3点を検討している。 まずは、心理的安全性尺度保育者版(Japan of Team Psychological Safety for Nursery Teacher:JPSNT)を作成し、信頼性、妥当性の検討を行いのため、アンケート調査及びインタビュー調査を実施する。 次に、行動コーディングシステムを用いた研究については、協力園の選択、観察内容、項目の検討し、2年目より実施予定。 さらに、研究結果については、積極的に論文投稿及び関連学会での発表を行い、他の研究者との交流により研究を推進する。
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次年度使用額が生じた理由 |
保育現場における保育者の連携状況、チーム保育の現状を観察するなど、保育現場における心理的安全性に関する質的研究を予定していたが、観察方法、観察視点の検討が十分に至らず、使用するソフトの選定、決定ができなかった。1年次に取り組めなかった課題を早急に検討し、研究協力園への依頼、行動コーディングシステム購入を2年次前半に行う計画である。
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