研究課題/領域番号 |
22K02535
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
渡邉 伸樹 関西学院大学, 教育学部, 教授 (10362584)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 数学力 / 非認知能力 / fNIRS |
研究実績の概要 |
数学(算数)教育において、小1プロブレムや中1ギャップなどの対応のために、数学力や非認知能力の育成が求められる。しかしながら、それが充分に達成されていないのが実状である。それらを達成するためには、教育内容・教材の開発が必要であり、またそのためには、エビデンスが必要といえる。そこで、本研究では、数学力、非認知能力の両方の育成を目指し、幼小連携に着目し、実際に教育内容・教材を、エビデンスデータをもとに開発し、実践・改善した上で、実践事例としてモデル化することから、数学力・非認知能力向上に関わるエビデンスに基づいた幼小連携数学教育実践モデルの開発を目的とする。本年度は、小学生(中学年)を対象とした、数学力、非認知能力の教育内容及び、エビデンスの獲得方法を検討した。数学力に関しては、学校教育及び家庭教育でも身近な計算である「暗算」に焦点を当てた。また、非認知能力に関しては「実行機能」に着目した。まず、数学力の計算(暗算)に関する非認知能力の実行機能の支援に着目して、2chのfNIRS機器を利用してエビデンスを獲得して、その効果を評価する方法(WISC-IV (WMI) tasksの課題の一部との比較)を実際に検討することができた。さらに、小学生(低学年、高学年)を対象として、同様に数学力、非認知能力の教育内容及び、エビデンスの獲得方法を検討した。数学力の計算(暗算)に関する非認知能力の実行機能の支援に着目して、16chのfNIRS機器を利用してエビデンスを獲得して、その効果を評価する方法(ピアノ課題、マシュマロテストWISC-Ⅳ(Letter-number sequencing)taskとの比較)を実際に検討することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実際に、小学生(低学年、中学年、高学年)を対象として、数学力・非認知能力について、2ch及び16chのfNIRSのデータにもとづき、エビデンスで評価できることを実際に検証できたため。
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今後の研究の推進方策 |
さらに具体的に、実践者による認知・非認知能力のデータにもとづく教材・教育内容の開発と実践・検証によるfNIRSデータのエビデンスの獲得といったエビデンスに基づいた数学教育実践モデルの開発を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
とくに成果発表に必要な費用(論文掲載費や校正費)の支出が予定よりも少なかったため。使用計画としては,物品費(教材開発費や認識調査に必要な物品費)や成果発表に必要な費用(投稿費や校正費)などに使用予定である。
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