研究課題/領域番号 |
22K02536
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研究機関 | 就実大学 |
研究代表者 |
岡田 信吾 就実大学, 教育学部, 教授 (80645276)
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研究分担者 |
安久津 太一 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (00758815)
中西 裕 就実大学, 人文科学部, 教授 (30413537)
山田 美穂 お茶の水女子大学, コンピテンシー育成開発研究所, 准教授 (30610026)
松田 雅弘 順天堂大学, 保健医療学部, 先任准教授 (40453485)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 障害児 / ICT活用 / 音楽活動 / ダンス経験 |
研究実績の概要 |
特別支援学校における実践を複数回実施した。 その過程において、ICTを活用した機器を利用して音楽活動の中で、自己有用感の向上や参加への意欲の増進などポジティブな反応が参加した児童・生徒から観察された。肢体不自由特別支援学校における実践は、校内のファッションショーにおける照明とBGMのコントロールを行う実践と、授業における合奏とプロジェクションマッチングの融合の試みであった。この実践をとおして、指導に参加した教員から、今後ともこのような実践に参加したいという前向きな感想を聞き取ることができた。さらに、知的障害特別支援学校においては、楽器演奏の難しい生徒がICT機器による演奏と動画のコントロールを担当し、キーボードなど伝統的な楽器の演奏が可能な生徒との演奏を行うコラボレーション合奏の実践を行った。この実践からは、場を共有し活動する楽しさを生徒自身が感じていることをうかがい知ることができた。これまでの実践においては、ICFで示される活動レベルでの支援となったが、知的障害特別支援学校の実践では参加レベルでの活動が観察できた。今回の観察から、改めて参加レベルでの支援の有用性と、必要性が明らかとなった。 続いて、外部専門家がICT機器を利用して外部からダンスセッションに参加する試みにおいては、ダンスに関連する不安や恥ずかしさに対する積極的な心理的サポートを通じて、教師・生徒の双方が楽しめるようにする包括的なアプローチと相まって生徒は自信を高め、積極的な参加を見せるようになった。この取り組みからICTを用いたオンラインでのダンスセッションの可能性を見出すことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
コロナ感染症の蔓延のため、特別支援学校に外部からの参加が難しく、実践ができなかったが、コロナ感染症の状況が改善することにより、様々な学校や場での実践が開始できた。このことを通じて、ICT活用が我々が意図した以上の効果をあげる事を観察できた。
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今後の研究の推進方策 |
研究最終年度においても、実践を重ねると共に研究発表を行う。 実践については、校内の授業や行事での取り組みが中心であったが、居住地校交流など外部組織との参加を基盤とした実践をおこない、一層の有用性を確認したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染症のため特別支援学校における実践に遅れが生じた。昨年度中から、漸進したが、表記の金額が生じた。
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