研究課題/領域番号 |
22K02545
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
青木 香保里 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (00258683)
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研究分担者 |
志村 結美 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (00403767)
荒井 眞一 甲子園大学, 栄養学部, 教授 (80552877)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 日常生活 / 学校生活 / 体験・経験 / レジリエンス / お茶 / 教育課程 / 単元 |
研究実績の概要 |
日常生活と学校生活を往来する子どもは、変化の激しい社会とともに変化を求められ多忙化する生活のなかでストレスを抱えている。デジタル機器の利用時間の多さは、他の「体験」「経験」を減少させ、「体験」「経験」の幅を狭め、偏った価値観のもと日常生活と学校生活を往来する子どもは少なくないといえる。世界をみると、災害や感染症の流行は、地球温暖化やグローバル化などを背景に激甚化を加速化の様相を呈し、人類を脅かしている。昨今のように変化が激しく、複雑化・高度化する社会において、従前にも増して現実社会と向き合う思考の柔軟性・弾力性、すなわち「レジリエンス」を内包した思考が求められる。 各種デジタル機器やネットワーク環境の発展に伴い、ゲームや動画など様々なコンテンツから多様な「知識」や「情報」、他者の「経験」などを手軽に得ることが可能になった「子どもの多忙化」が語られる現代は、5割を超える子どもが就学前から習い事をし、都市部では幼稚園小学校のお受験に関心が寄せられ、子どもが学内外で様々な経験を得る機会は増加している。その一方で、子ども自身が体験する機会は総じて減少傾向にある。また、子ども間をみると、家庭の経済格差や貧困といった問題により、学習と生活のどちらにおいても「経験」に偏りが生まれ、偏りは拡大傾向にある。 文部科学省による調査では、「体験活動(自然体験・社会体験・文化的体験)」や「遊び」「読書」「お手伝い」は「向学的な意識」「自尊感情」「外向性」「精神的回復力」「感情調整」「心の健康」に概ね良好な影響を与えていることが報告されている。 以上から、子どもの「体験」「経験」を教育課程や単元・学習活動に位置づける現代的視点を包摂するテーマ・教材として「お茶」ならびに「お茶」をいれる活動に着目することにし、日常生活と学校生活をつなぐ生活文化に関する単元の構想した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に従い、研究をすすめている。 レジリエントな社会の構築に向けて、日常生活のなかにある事柄や現象などを検討・分析し、教育内容研究をすすめている。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画に沿って、具体化・実践化をすすめる。 教育内容研究に基づく教材研究・単元の構想・カリキュラムの具体化・実践化をすすめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度は論文作成に注力し、旅費などの使用がなく、次年度使用額が生じた。 2024年度は、論文作成のほか、打ち合わせ等で旅費の使用を予定している。
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