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2022 年度 実施状況報告書

小中高を貫くICT対応型古典教材の開発―〈苦難を乗り越える子ども物語〉を軸に―

研究課題

研究課題/領域番号 22K02561
研究機関ノートルダム清心女子大学

研究代表者

中井 賢一  ノートルダム清心女子大学, 文学部, 教授 (90580960)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード古典文学 / 教材開発
研究実績の概要

本研究の目的は、学習者が自己を重ね合わせ易く、且つ生き方のモデルにし易い物語等を用いて、発達段階別にICT対応型の多読用教材を編み、小中高現場に発信することで「古典ばなれ」対策に資することにある。具体的には、災害や疾病、いじめや環境的不遇等、様々な苦難の中で逞しく生きる子ども像=〈苦難を乗り越える子ども物語〉を、活字化されていない新たな作品や、物語絵・写本影印等のビジュアル資料も含め、様々な時代から集成した短篇集形式のサイドリーダーを編む。
本研究の学術的意義は、教材自体を学習者にとって自身を重ね易い内容に歩み寄らせることで、古典そのものを多読させる仕掛けとする点、教材の多読により、読解力の向上のみならず、学習者自身の〈苦難〉への向き合い方を考えたり、それを乗り越える意欲を奮い立たせたりする機会が多く保証される点、それらがICT教育のメリットを活かしつつ、学習者の発達段階に応じて複数パターン提供できる点にある。
2022年度は、主に平安期までの作品を対象に、資料収集・分析と教材化を行った。記紀や源氏等の有名作品は勿論、松浦宮等の未注目の物語、及び蜻蛉、小右記等の日記も対象とした。指導案については、所属校の国語教育系授業の受講学生や教員志望学生、あるいは、学外研究会のメンバーとのディスカッションを通して多角的に検討を進めた。また、稀書本文や物語絵などの新資料は、本教材の個性・新奇性を強めるとともに、学習者の関心を高める重要な仕掛けとなるため、積極的な収集を心がけた。なお、新資料の一部について、論文の形で公開している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本学図書館の協力を仰ぐことが出来、ほぼ当初計画に沿って作業が進んだ。

今後の研究の推進方策

2022年度の進捗状況がほぼ予定通りだったため、当初計画通り、2023年度は平安~鎌倉期、2024年度は室町期作品を対象に、2022年度同様に作業を行う。なお、現時点では、2024年度後半から編集の準備に入る計画である。

次年度使用額が生じた理由

購入予定書籍の入荷遅延による。次年度に購入する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 『豆太郎物語』(ノートルダム清心女子大学黒川文庫蔵)翻刻(上)2022

    • 著者名/発表者名
      中井賢一
    • 雑誌名

      清心語文

      巻: 24 ページ: 54-71

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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