研究実績の概要 |
2022年度に引き続き、学級経営のアセスメントツールの作成に向け、海外で開発された学級経営のアセスメントツールの精査を行っている。直接観察によるアセスメントツールとしては、The Brief Classroom Interaction Observation-Revised (BCIO-R: Reinke & Newcomer, 2010) や、Classroom Assessment Scoring System (CLASS: Pianta et al., 2008)、Classroom Strategies Scale-Observer Foam (CSS-O: Reddy et al., 2013; 2014)などがあり、このうちCSSにはTeacher Foam (CSS-T; Reddy et al., 2015) とされる自己評価用のツールもある。また、第三者(コーチ)によるフィードバックとコン サルテーションを目的としたシステムであるClassroom Check-Up (CCU: Reinke, Herman & Sprick, 2011) は、学級経営を複数の側面からアセスメントするための観察者用のフォームと教師による自己評価用のフォームとを備えている。これらのツールの共通項や相違項を洗い出し、また寺坂(2018)による日本の学級の観察データからの分類を参考に、アセスメントの内容と方法について検討をしているところである。さらに、2023年度は、教師の学級経営に対する効力感を測定する尺度の日本語版の作成と信頼性・妥当性の検討を行った。
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