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2022 年度 実施状況報告書

令和の日本型キャリア教育における「つながる学び」プログラム開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K02611
研究機関早稲田大学

研究代表者

三村 隆男  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10324021)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード日本型キャリア教育 / Linked Learning / つながる学び / 高校中退 / 代案学校
研究実績の概要

海外調査によりLinked Learning(つながる学び)に対し以下の知見を得た。
Svetlana Darche(Senior Research Associate WestEd)と、高校におけるLinked LearningのGlobeプログラムがもつ生徒のキャリア形成への機能やその有用性について議論をすることができた。さらにSan DiegoにおけるCommunity CollegeとそのProject について説明を受ける。Robert Curtis Ed.D. (Senior Director, Networks and Practice)との協議では、Linked Learning Allianceの教師の専門性の研修の在り方と、児童生徒に対するキャリア形成の機能について議論した。
Louis Ganzler 校長(Rancho Cotate High School)との懇談で、Linked Learning とは異なった学習アプローチであるAcademyや4×4systemが教育効果をあげていることを伺い、同校の教育改革の成果を学校訪問を通して確認した。
Christi Calson(CTE Pathways Coordinator)からはキャリア・テクニカル・教育における、職業の専門性と教科の学びを結び付けキャリア形成をどのように進展するかについて協議をした。Debi Cardozo(Director of CTE)とは、学校区でLinked Learningがなぜなくなったか、CTEが依然続いている要因などについて協議した。
また、2023年2月に実施した韓国訪問(ソンパ区学校外青少年センターやオデッセイ学校等)では、わが国における不登校や学校中退者の学びをどのように保障するかという重要な課題に直面し、本研究における新たな視点を加えることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

46th IAEVG international conference. Seoul, Korea及びLinked Learning Conference 2023, San Diego.での学会発表で海外調査の研究の成果を発表することができ、2023年度以降の研究の進展につなぐことができた。2月に韓国を訪問し、つながる学びにおける、学校教育から外れた青少年(学校外青少年)をどのように学びにつなぐかが、新たな課題として浮上した。
なお、日本学校教育学会研究推進委員会(2022年11月)の「第10章 進路指導・キャリア教育を深める・極める」では、進路指導・キャリア教育の歴史的展開を整理し、キャリア教育・進路指導の発展過程における学びをつなぐことの重要性を示すことができた。

今後の研究の推進方策

米国のつながる学び研究では一定の成果をおさめた。ここでは、米国と韓国では教育システムなど大きな差異があるが、米国ではLinked Learningで「つながる学び」を推進し、韓国では中学校の「自由学期制」でつながる学びを推進している。一方で、韓国では学校外青少年に対する代案学校での「つながる学び」の制度は先進的で我が国も学ぶところが大きい。今後の研究の推進においては、こうした韓国の学校外青少年センターや代案学校の「つながる学び」について日本の学校教育との異同を整理し、活用できるように整理しておきたい。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍の影響が残り、十分な研究を遂行することができなかったため。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 中学校における職業レディネス・テスト(VRT)の効果的な活用2023

    • 著者名/発表者名
      三村隆男
    • 雑誌名

      職業研究

      巻: 2023年度第1巻 ページ: 3

  • [雑誌論文] 教師の力量を高めるIDEAゲームの登場とその進展2023

    • 著者名/発表者名
      三村隆男
    • 雑誌名

      早稲田キャリア教育研究

      巻: 14 ページ: 4,11

  • [雑誌論文] 中学校における職業レディネス・テスト(VRT)の効果的な活用2022

    • 著者名/発表者名
      三村隆男
    • 雑誌名

      しんりけんさ

      巻: 19 ページ: 6,7

  • [学会発表] Linked Learning in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Mimura T. & Yagi D. T.
    • 学会等名
      Linked Learning Conference 2023, San Diego.
    • 国際学会
  • [学会発表] The possibility of examining the effectiveness of a career education program through a follow-up survey,2022

    • 著者名/発表者名
      Mimura T., Sakai Y.
    • 学会等名
      46th IAEVG international conference. Seoul, Korea,
    • 国際学会
  • [学会発表] 生徒指導の課題と『新生徒指導提要』2022

    • 著者名/発表者名
      Mimura T.
    • 学会等名
      46th IAEVG international conference, NYPI-ARACD Symposium, Seoul, Korea,
    • 国際学会
  • [図書] 学校教育を深める・究める2022

    • 著者名/発表者名
      安藤知子、宇都宮明子、菅原至、鈴木久米男、田中謙、棚野勝文、蜂須賀洋一、林幸克、三村隆男
    • 総ページ数
      172
    • 出版者
      三恵社

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公開日: 2023-12-25  

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