研究課題/領域番号 |
22K02622
|
研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
外池 智 秋田大学, 教育学研究科, 教授 (20323230)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 継承的アーカイブ / 戦争遺跡 / 戦争体験の「語り」 / 横須賀市 / 広島市「被 爆体験伝承者」 / 長崎市「家族証言者」「交流証言者」 |
研究実績の概要 |
・まず本年度の戦争体験の「語り」の継承については、昨年7月に広島市「被爆体験伝承者」である山口恵司氏、長崎市「家族証言者」である大越富子氏を秋田大学にお呼びし講話を実施した。その成果は、外池智「戦争体験「語り」の継承とアーカイブ(10)―広島市『被爆体験伝承者』・長崎市『家族証言者』を事例として―」秋田大学教育文化学部編集委員会編『秋田大学教育文化学部研究紀要 教育科学』第78集、(秋田大学教育文化学部、2023年)にまとめ、公刊している。 ・次に戦争遺跡の教育的活用ついては、今年度は横須賀市を取り上げ調査研究を進めた。6月から順次調査を開始し、8月には実際に横須賀市でフィールドワークを実施した。その成果は、外池智「地域における継承的アーカイブを活用した『次世代の平和教育』の構築 ―横須賀市を事例として―」秋田大学教育文化学部教育実践研究紀要編集委員会編『秋田大学教育文化学部教育実践研究紀要』第45号、(秋田大学教育文化学部附属教育実践総合センター、2023年)として公刊している。 ・さらに、これら二つの成果は、日本社会科教育学会第72回全国研究大会(信州大学)において自由研究発表として発表している。 ・加えて、日本社会科教育学会第72回全国研究大会(信州大学)において「課題研究Ⅰ 社会科教育では、地域からの戦争の事実をどう伝えるべきか」を依頼された。本課題研究では、戦争体験の聞き取り等これまでの平和教育や戦争学習において重要な存在であった戦争体験者の消滅が眼前に迎える状況の中、“地域”の視点を活かしつつ今後の学習をどう考えたらよいのかが主題であった。報告者として、西尾理氏(都留文科大学)、中山京子氏(帝京大学)、下地治人氏(琉球大学教育学部附属小学校)、さらに高橋健司氏(鳥取大学)からは関連するコメントが提示された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
戦争体験の「語り」の継承についても戦争遺跡の教育的活用についても、当初の計画通りである。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度も、計画通り伝承者講話を7月に実施し、フィールドワークについても8月に鹿児島市を対象に実施する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響で、予定していたフィールドワークに行けなかったため
|