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2023 年度 実施状況報告書

ASD傾向を示す場面緘黙児に対する社会生活への適応を目指した支援方略の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22K02778
研究機関秋田大学

研究代表者

武田 篤  秋田大学, 教育文化学部, 非常勤講師 (10333915)

研究分担者 藤井 慶博  秋田大学, 教育学研究科, 教授 (20711542)
前原 和明  秋田大学, 教育文化学部, 教授 (00840365)
鈴木 徹  秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (10735278)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード場面緘黙 / 自閉スペクトラム症 / 支援
研究実績の概要

今年度は、(1)秋田県内の高等学校(定時制を除く)を対象に場面緘黙傾向のある生徒の在籍状況と支援に関する質問紙調査のまとめ、(2)秋田県内の特別支援学校を訪問し場面緘黙傾向のある児童生徒の実態に関する聞き取り、の2点を実施した。
(1)では、秋田県内の高等学校52校を対象に質問紙を郵送し、39校から回答を得た。その結果、場面緘黙傾向のある生徒は0.11%おり、学校では筆談や個別で発表する機会を作らない、隣の席の生徒に代弁させるなど、主に発話の困難に焦点を当てた支援が行われていた。教員の困り感では、約7割が「困っていない」「あまり困っていない」と回答していた。これらの結果から、高等学校における場面緘黙傾向のある生徒の在籍率は小学校や中学校と同程度であること、現状、緘黙の解消に向けた積極的なアプローチは行われていないことを指摘した。
(2)では、特別支援学校小学部に在籍する場面緘黙傾向のある児童の様子を参観するとともに、担任教員と学校での様子について協議した。どのケースも緘黙の解消に向けたアプローチは行われておらず、またそもそも発達障害の併存を前提として支援は行われていなかった。まだ数校しか訪問していないため、今後は秋田県内の特別支援学校を全て訪問し、場面緘黙傾向のある児童生徒の実態を把握するとともに、オンライン等を用いて教員と協力しながら、緘黙の解消と発達障害の併存を視野に入れた学校生活への適応を目的とした支援システムを構築し、知見を積み上げていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定していた研究計画を遂行できているため。

今後の研究の推進方策

(1)県内の特別支援学校を全て訪問し、場面緘黙傾向のある児童生徒の実態を把握する。
(2)オンライン等を用いて教員と協力しながら、緘黙の解消と発達障害の併存を視野に入れた学校生活への適応を目的とした支援システムを構築に向け,知見を積み上げていく。

次年度使用額が生じた理由

参加を予定していた学会がWeb開催となり、旅費の支出がなかったため。また,学校現場等に出向いて実施する支援が制限され,旅費の支出が減少したため。
今年度は,学会への参加及び学校現場等に対する支援を実施する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Questionnaire Survey on the Prevalence of and Support for Selective Mutism at High School in Akita Prefecture2023

    • 著者名/発表者名
      SUZUKI Toru、TAKEDA Atsushi、MAEBARA Kazuaki、FUJII Yoshihiro
    • 雑誌名

      Asian Journal of Human Services

      巻: 24 ページ: 126~136

    • DOI

      10.14391/ajhs.24.126

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2024-12-25  

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