研究課題/領域番号 |
22K02783
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研究機関 | 上越教育大学 |
研究代表者 |
藤井 和子 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (00272881)
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研究分担者 |
坂口 嘉菜 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 講師 (40814067)
関原 真紀 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (90844928)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 自立活動 / 通級による指導 / 教師成長 / 教師間連携 / 授業研究 / 個別の指導計画作成 |
研究実績の概要 |
令和5年度は、令和4年度に引き続き、通級による指導を実施している特別支援学校における自立活動研修の実態を明らかにするための予備調査を実施した。特に、通級による指導を実施している特別支援学校以外の特別支援学校、及び、小学校と同じ敷地内に併置されている特別支援学校を対象に実施した。特別支援学校に対する予備調査では、通級による指導が教育課程として自立活動に位置づいていることを踏まえ、特別支援学校内における自立活動の理念の理解、及び地域の小学校等へ自立活動の指導の継承を観点に面接調査を実施した。小学校を併置している特別支援学校に対しては、交流及び共同学習の授業を通した小学校教員への自立活動の理念の継承、及び地域の通級指導担当教師との関わりについて面接調査を行った。面接調査の結果、特別支援学校の教師において、自立活動の理念や自立活動と教科等との関連を図る授業づくりについて知識や実践の積み重ねが少ないことから、小学校等へ継承していくことに自信がないこと、校内の児童生徒の教育で精いっぱいであることが語られた。特別支援学校において授業研究を進め、教師の授業づくりへの自信を高めていく支援が必要な状況にあると考えられた研究3については、大学での基礎的な学びと学校実習における授業研究との往還を経て、研究成果をまとめることができた。現職派遣教員との協働による授業研究によって、学卒院生は授業の知識の習得につながる気づきを得ることができていた。現職教師と学生・院生との間における自立活動の学び合いを意図することによって、養成段階と現職段階をつなぐことができるのではないかと考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究2、3については、概ね順調に実施できている。研究1については、特別支援学校に対する基礎的な調査研究が必要であると考え、全国調査には至っていない。新潟県内及び先進校に対する面接調査をさらに進めていくことが必要であると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
研究1に取り組みつつ、研究2,3,4にさらに取り組んでいく。大学が実施する出前講座や現職研修の機会等を活用し、自立活動を学び合う場としての観点から授業研究を進めていく。さらに、その成果について、確認していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ等の影響があり、小学校等への学校訪問ができずに旅費等の執行ができなかったこと、全国調査の準備が整わずに調査のための郵送費が執行できなかったことが挙げられる。次年度以降執行していく予定である。
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