研究課題/領域番号 |
22K02824
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研究機関 | 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター) |
研究代表者 |
藤田 紀勝 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 准教授 (30723217)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 自己調整方略学習 / MI理論 / 技能科学 |
研究実績の概要 |
近年、職業訓練現場では、発達障害などの特別な配慮が必要な訓練生への対応に迫られるケースが増加している。そのような現場では、仕事課題の作業をスモール・ステップで確認するなどの個別対応がなされている。しかしながら、このような個別対応を繰り返したとしても、職業訓練指導員のサポートなしに訓練生が課題の作業を行えるようにならないことが多い。本研究では、ものづくり技能を方略(=自分流のやり方)で学ぶためのスキル評価尺度の開発とその教育実践を行う。スキル評価尺度は、国(高齢・障害・求職者雇用支援機構)が発行する「訓練・学習の進捗等に特別な配慮が必要な学生への支援・対応ガイド」に掲載された192事例の問題行動から行う。これまで、一つひとつの事例から問題行動の原因となる根源的なスキルを(要素還元的に)概念として仮定義している。本年度は、仮定義された32個の根源的なスキルについて、11人の職業訓練指導員へインタビューを行い、質的分析手法(SCAT)により、根源的なスキルの統合・削除・変更を行った。SCAT分析の結果、26個の根源的スキルを再定義した。現在、スキル名の定義及び説明文が完成している。今後、各スキルの5段階評価を表形式で作成していく。スキル評価尺度は、訓練生が得意なスキルを使って不得意なスキルの補完方法を考えために利用するものである。その後の教育実践では、得意なスキルを使った自己調整方略学習の教育効果量も測定していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度に評価尺度の開発を終了させる予定であったが、評価基準の作成が終了していない。また研究発表も行っていきたい。
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今後の研究の推進方策 |
評価尺度を利用した教育実践は、一般の職業校で実施する予定であった。職業能力開発大学校の技能五輪出場選手を対象に教育実践を実施する。やる気のある学生が自分の長所を見つけて、自分の方略で学んだ場合の教育効果測定を行う。その後、配慮学生への教育実践を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナのため国際学会への参加ができなかった。本年から参加していきたい。
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