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2023 年度 実施状況報告書

教職大学院の実務家教員が教育実践研究を点検・評価するためのルーブリックの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K02889
研究機関大阪教育大学

研究代表者

木原 俊行  大阪教育大学, 連合教職実践研究科, 教授 (40231287)

研究分担者 野中 陽一  横浜国立大学, 大学院教育学研究科, 教授 (10243362)
小柳 和喜雄  関西大学, 総合情報学部, 教授 (00225591)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード教職大学院 / 教師教育者 / 実務家教員 / 教育実践研究 / ルーブリック
研究実績の概要

本研究では,教職大学院の実務家教員(以下,実務家教員)たちが自らの教師や学校長等のキャリアを生かして教育実践研究を企画・運営するためにはツールが必要であることを踏まえ,「教職大学院の実務家教員が教育実践研究を点検・評価するためのルーブリックの開発」を研究目的に据える。
研究二年度目の2023年度は,研究目的「②実務家教員が教育実践研究の過程と成果を点検・評価するための評価の観点・規準を作成し,それを具体化・詳細化(基準化)してルーブリックを開発する」に取り組んだ。そのために,2022年度のレビュー結果に基づき,3人の実務家教員に対して,学術雑誌に掲載された教育実践研究論文の執筆過程をインタビューした。その結果を踏まえて,教育実践研究の過程と成果を点検・評価するための評価規準を作成した。それは,①実践の必然性,②実践のデザイン,③実践の様相,④実践の成果と課題,⑤実践の展望という5部から成るものである。各部には,4~5の項目を用意した(合計19項目)。また,各項目に関して,「A.十分満足できる」「B.おおむね満足できる」「C.努力を要する」という水準を準備した。なお,各部には,研究者教員等による教育実践研究においても求められる項目と,実務家教員による教育実践研究に特に必要とされる項目を用意した。このルーブリックを2024年3月に,オランダとノルウェーを訪問し,彼の地の有識者に点検してもらった。その結果,日本の実務家教員の属性がそれらの地の実務家教員とは異なること,それでもなお,教師教育者には実践研究の公開(文章化)に関わる資質・能力が求められること,それにおいては「協働」性が重要であり,筆者らが開発したルーブリックはその点で妥当があることなどをヒアリングした。
今後,これらの知見を整理し,その知見を2024年度の日本教育工学会や日本教師教育学会の研究集会で報告する予定である

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請時の計画調書に記した,2023年度の研究計画をほぼ遂行できたため。

今後の研究の推進方策

令和6年度は,研究期間の最終年度になるので,当初予定した研究活動を着実に進める必要がある。そのためには,実務家教員の協力が不可欠なので,ワークショップへの参加要請,日程調整などを早めに進める。

次年度使用額が生じた理由

2022年度及び2023年度は,オンラインでの打ち合わせ等により,予定していたよりも,研究打ち合わせのための旅費の執行が少なくてすんだ。それらによって生じた2023年度の未使用額は,最終年度に予定されている,ワークショップのための準備をていねいにおこなうための打ち合わせの実施(旅費等)等に使用したい。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (5件) (うちオープンアクセス 5件、 査読あり 4件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 【調査・報告】教職大学院実務家教員による研究の特徴と課題-学術論文のレビューを通じて-2024

    • 著者名/発表者名
      木原 俊行、野中 陽一、小柳 和喜雄
    • 雑誌名

      教育デザイン研究

      巻: 15(2) ページ: 32~41

    • DOI

      10.18880/0002000495

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 教職大学院実務家教員が研究活動の見通しを確かにするための協働的プログラムの開発2024

    • 著者名/発表者名
      木原 俊行、野中 陽一、小柳 和喜雄
    • 雑誌名

      日本教育工学会論文誌

      巻: 47(Suppl) ページ: 141~144

    • DOI

      10.15077/jjet.S47074

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 教職大学院実務家教員の実態把握の試み2024

    • 著者名/発表者名
      野中 陽一、木原 俊行、小柳 和喜雄
    • 雑誌名

      横浜国立大学教育学部紀要. I, 教育科学

      巻: 7 ページ: 239~253

    • DOI

      10.18880/0002000285

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 中国の教育博士専門学位Ed.D.の歴史と現状に関する一考察2024

    • 著者名/発表者名
      胡 啓慧、野中 陽一
    • 雑誌名

      教育デザイン研究

      巻: 15(1) ページ: 63-72

    • DOI

      10.18880/0002000477

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Technology Infusionの視点からの教員養成カリキュラムの議論2023

    • 著者名/発表者名
      小柳 和喜雄
    • 雑誌名

      奈良教育大学紀要. 人文・社会科学

      巻: 72 ページ: 103~112

    • DOI

      10.20636/0002000066

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 教職大学院実務家教員が学校支援の展望を確かにするためのプログラムの開発2024

    • 著者名/発表者名
      木原俊行、野中陽一、小柳和喜雄
    • 学会等名
      日本教育工学会 2024年春季全国大会
  • [学会発表] 教職大学院実務家教員による研究の特徴と課題-学術論文のレビューを通じて-2023

    • 著者名/発表者名
      木原俊行、野中陽一、小柳和喜雄
    • 学会等名
      日本教師教育学会第33回研究大会
  • [学会発表] Encouraging teachers to reflect from multiple perspectives: Traditions and trends in lesson study in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Toshiyuki KIhara
    • 学会等名
      11th International Conference on Teacher Education (ICTE)
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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