研究課題/領域番号 |
22K02897
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
吉田 広毅 関東学院大学, 国際文化学部, 教授 (40350897)
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研究分担者 |
中山 晃 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 教授 (70364495)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 反転学習 / ファシリテーション技法 / 学習不安 / 自律的学習 |
研究実績の概要 |
本研究は、(1)フルオンラインでの高次能力育成型反転学習に対する学習不安の分析と反転学習不安尺度の作成、(2)フルオンラインでの高次能力育成型反転学習に対する学習不安に応じたオンライン・ファシリテーション・マニュアルの作成、(3)学習不安に対応したオンライン・ファシリテーションによる反転学習の促進の3つの目的に基づき、実施されている。 研究の第2年度には、当初の計画どおり、昨年度の予備調査に基づき、研究目的(1)の「フルオンラインでの高次能力育成型反転学習に対する学習不安の分析と反転学習不安尺度の作成」に取り組んだ。実際の手続きとしては、反転学習を2回試行した。また、学習者に対するヒアリング調査をもとに、ファシリテーターの働きかけによってフルオンラインでの反転学習に対する不安がいかに軽減するかを探索的に検討した。また、初年度に作成した仮尺度をもとに質問紙調査を行い、反転学習不安尺度を作成した、その結果を集計・分析し、14項目から成る「オンライン反転学習不安尺度」を作成した。今後、その信頼性、妥当性の検証を行うことを予定している。 研究の第2年度は、①オンライン反転学習の試行(1回目):4ヵ月(4~7月)、②ヒアリング調査の実施:2カ月(8~9月)、③形成的評価に基づくオンライン反転学習の試行(2回目):4ヵ月(10~1月)、④オンライン学習不安尺度の作成:2ヵ月(2~3月)という手続きで研究を実施した。また、オンライン学習の試行に合わせ、オンラインファシリテーション技法も試行した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画どおり、「オンライン反転学習不安尺度」の作成、フルオンラインでの高次能力育成型反転学習の試行などを実施した。よって、研究計画は、当初の予定どおり、おおむね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
研究の第3年度においては、フルオンラインでの反転学習の実施とそこでの学習者のログの解析、オンラインファシリテーション・マニュアルの作成を予定している。加えて、試行実施したオンライン反転学習の結果を踏まえた教材のデザインや内容の改善などを行う。また、第2年度に実施した質問紙調査の結果を受けて作成した「オンライン反転学習不安尺度」の妥当性、信頼性を検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画では、研究分担者、研究協力者と研究の打合せを行うことを目的として、横浜―松山間及び横浜―静岡間を複数回、往復することを予定していた。 しかしながら、実際にはオンラインでの打合せを実施するなどしたため、旅費関連の支出が当初より減少したことで次年度使用額が生じた。 第3年度は、予定している打合せを計画通り行うとともに、第2年度の研究成果を学会等で積極的に発表することで、予算を有効活用したい。また、第3年度は、オンライン反転学習の学習者へのファシリテーションの在り方を考察し、具体的なファシリテーションの方策を策定するためのマニュアルの作成を予定していることから、研究分担者、研究協力者との連携をこれまで以上に取りながら研究を進める。
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