研究課題/領域番号 |
22K02907
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
南出 章幸 金沢工業大学, 基礎教育部, 教授 (20259849)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | PBL / IoT / 光計測 |
研究実績の概要 |
本研究は、次世代のIoTスキルを持つ技術者を育成するための教育プログラムの開発を目的としている。本研究では、これまでの技術者以上に次世代のIoT技術者育成には、現象に対して自ら問いを立て、原理を理解する教育が必要不可欠であると考え、物理実験からPBL活動を通じて物理現象と原理の理解、センサーの精度と応答速度の理解を促す教育プログラムを構築し、実践することを目的とする。 新型コロナウイルスの流行で病院などで使用されているパルスオキシメータが一般にも注目され、その測定原理を理解しながら学習できる教材を検討した。具体的には、光を体の組織に入射させ、その組織内を通過もしくは反射した光の強度から血液中の酸素飽和度を測定する実験を検討した。光源には、波長660nm、810nm、940nmの3種類のファイバマウントLEDを使用し、センサーにはこれらの波長帯をカバーするアバランシェフォトディテクタを選定した。生体組織を模倣したファントムはコラーゲンを主成分とするものを製作し、ファントム内にシリコンチューブを通してこれを疑似血管とした。血液はブタ赤血球を使用し、酸素ガスを注入して酸素化ヘモグロビンを、窒素ガスを注入して脱酸素化ヘモグロビンをそれぞれ作成して測定試料とした。それぞれの血液を測定した結果、吸収率の違いによる特異的パターンが観測できたことより、学生実験のテーマとなり得ると判断した。今後は、学生実験として実験の流れの最適化を検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験テーマを確立できたことから概ね順調と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
確立した実験テーマを学生実験に適した流れに最適化し、その中でセンサ精度、パソコンを使った測定などを意識できるように実験プログラムを構築する。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品の価格高騰により、予定していた一部の消耗品が購入できなかった。最終年度開始早々に購入し、研究を遂行する。
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