研究課題/領域番号 |
22K02966
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
下井倉 ともみ 大妻女子大学, 社会情報学部, 准教授 (30569760)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 天文教育 / 科学教育 / 宇宙 / 企画展 |
研究実績の概要 |
本研究では、天文学の最先端の科学データを用いた立体的な天文教材を開発する。開発した天文教材を用いて、教職課程を履修する教員志望学生を対象に宇宙の構造を理解させ科学的思考力を身につけさせることが本研究の目的である。2022年度は主に太陽系に関する立体的な展示物を数点制作し、それらを含めた企画展を大妻女子大学内で開催した。その内容を次に述べる。 JAXA宇宙科学研究所はやぶさ2プロジェクトの実施したキャンペーンに応募し、はやぶさ2が二度のタッチダウンを経て小惑星リュウグウから地球へ持ち帰ったサンプルのレプリカを貰い受けることができた。そこで、このレプリカをメインの展示とした企画展を大妻女子大学にて開催した。科学(宇宙)をテーマとした企画展の開催は本学では初めてであった。企画展は、本学図書館1階の受付横に展示スペースをもうけて開催した。レプリカ以外に太陽系やはやぶさ2の軌道などについて模型を制作し、立体的な展示物を多く配置した。企画展の立案・計画・実施には本学の宇宙ゼミに属する学生が参加した。また、展示期間中は、これらの学生が学生・教職員を対象に解説しながら展示案内を行った。見学者に対して展示に関するアンケー ト調査を企画展の見学前後で実施し、各100 程度の回答を得た。見学前には、「小惑星は太陽系のどこに位置するか?」等の小惑星や太陽系に関する知識を尋ね、その結果はどの質問についても半数以上が「分からない」であったが、見学後に実施した同じ質問項目については 7 割以上が正解となった。このことから、企画展開催により一定の教育効果が得られたと考えられる。展示案内を行った学生たちについても開催期間を通して分かりやすく説明を行う力が伸びたことから、これらの学生への教育効果も確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
立体的な天文教材を制作した。制作した展示物は(1)太陽系模型、(2)太陽系の距離縮小モデル、(3)小惑星の軌道モデル、である。またそれらを用いた企画展を開催した。企画展開催後の調査により、見学者への教育効果が得られたことが示唆された。企画展の見学者への自由記述によるアンケート調査の結果、企画展の科学的内容への理解には立体的な展示物が役立ったことが多く挙げられた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、太陽系外惑星や銀河系についての立体的な展示物などを制作する。宇宙に関する空間的な距離のスケールを理解させるにはどうするべきか、まず教職課程に在籍する学生へ理解度調査を行う。その後、理解不足の項目を明らかにした上で、それらを補うための展示物やワークシートなどの開発を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
材料費としての消耗品費について当初案より誤差がでたため。
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