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2023 年度 実施状況報告書

Society5.0時代における「融合化」を実装した理科指導方略のデザイン

研究課題

研究課題/領域番号 22K03006
研究機関宮崎大学

研究代表者

野添 生  宮崎大学, 大学院教育学研究科, 教授 (20751952)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード理科指導方略 / 融合化 / Society5.0 / STEAM
研究実績の概要

本研究は到来するSociety5.0時代を見据えて、物理・化学・生物・地学の専門分化した既存の科目を「つなぐ」という視座から再考することを通して、日本型の新しい理科指導方略を理論的・実証的にデザインしていくことを目的としている。具体的には、科学技術に対する眼識とグローバルマインドを兼ね備えることや、新たな社会課題の構造と機能を理解・分析し、あらゆる矛盾や葛藤と向き合いながら、他者と協働的に難題を解決できる資質・能力を育成することのできる日本型学校教育に実装可能な理科指導方略について知見や示唆を得ることを目指している。
本年度は、小学校段階における日英の比較教科書分析と中学校における工学的プラクティスを取り入れたSTEAM型授業開発を行った。STEAM Activityの視座から理科(科学)カリキュラムの検討を行った結果、日本の初等理科カリキュラムが子どもの感覚を科学的概念の形成につなげる活動や科学性質を活用する活動に重点を置いている一方、イギリスの初等科学カリキュラムでは、科学の枠を超えてアートやデザインといったアプローチから創造性を発揮させる活動に重点を置いている特徴が明らかとなった。また、中学校のSTEAM型授業デザインでは、中学1年生の単元「音の性質」について理科・数学・技術の教員が連携し、具体的な製作物(蓄音機)の創造を通じて問題解決を図ることを到達目標とする学習プログラム(9時間)を開発し、試行実践することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の研究計画に基づいて研究が順調に進められており、これらはおおむね予定通りに進展している。

今後の研究の推進方策

次年度の研究計画に従い、実践的アプローチとして授業実践データの記録・整理、理論的アプローチとして「SSI」や「STEAM」の分析を引き続き相補的に推進していく。得られた研究成果は、国内外の学術界や科学技術・社会に向けて、積極的に広く発信していく。

次年度使用額が生じた理由

(理由)初年度に調査旅費として計上した予算が、COVID-19感染拡大防止措置の移動制限のために使用できなかったことによる。
(使用計画)次年度以降、調査旅費に係る費用として計画的に補填する予定である。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (5件) (うちオープンアクセス 5件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 工学的プラクティスを取り入れたSTEAM型授業デザイン(1) ―単元「音の性質」における蓄音機製作の授業開発を中心として―2024

    • 著者名/発表者名
      大塚洋樹、野添生
    • 雑誌名

      日本理科教育学会全国大会発表論文集

      巻: 22 ページ: 78

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] “SSIBLモデル”を導入したアクションリサーチ(1) ―「エネルギー資源」を題材にした中学校理科授業の理論的検討を中心として―2023

    • 著者名/発表者名
      野添生、中嶋康尋
    • 雑誌名

      一般社団法人日本理科教育学会九州支部大会発表論文集

      巻: 49 ページ: 27-28

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] “SSIBLモデル”を導入したアクションリサーチ(2) ―「エネルギー資源」を題材にした中学校理科授業の授業開発を中心として―2023

    • 著者名/発表者名
      中嶋康尋、野添生
    • 雑誌名

      一般社団法人日本理科教育学会九州支部大会発表論文集

      巻: 49 ページ: 29-32

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Socio-scientific Issuesに対する意思決定や実践力の育成を目指す探究的アプローチ2023

    • 著者名/発表者名
      野添 生
    • 雑誌名

      日本科学教育学会年会論文集

      巻: 47 ページ: 249-250

    • DOI

      10.14935/jssep.47.0_249

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] “SSIBLモデル”を導入したアクションリサーチ(3) ―「エネルギー資源」を題材にした中学校理科授業の検証を中心として―2023

    • 著者名/発表者名
      野添生、中嶋康尋
    • 雑誌名

      日本理科教育学会全国大会発表論文集

      巻: 21 ページ: 264

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 工学的プラクティスを取り入れたSTEAM型授業デザイン(1) ―単元「音の性質」における蓄音機製作の授業開発を中心として―2024

    • 著者名/発表者名
      大塚洋樹、野添生
    • 学会等名
      日本理科教育学会オンライン全国大会2024
  • [学会発表] “SSIBLモデル”を導入したアクションリサーチ(1) ―「エネルギー資源」を題材にした中学校理科授業の理論的検討を中心として―2023

    • 著者名/発表者名
      野添生、中嶋康尋
    • 学会等名
      令和4年度日本理科教育学会九州支部大会
  • [学会発表] “SSIBLモデル”を導入したアクションリサーチ(2) ―「エネルギー資源」を題材にした中学校理科授業の授業開発を中心として―2023

    • 著者名/発表者名
      中嶋康尋、野添生
    • 学会等名
      令和4年度日本理科教育学会九州支部大会
  • [学会発表] A comparative analysis of primary science textbooks in Japan and England: Focusing on ‘STEAM Activities’2023

    • 著者名/発表者名
      Susumu NOZOE
    • 学会等名
      2023 European Science Education Research Association 15th Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] Socio-scientific Issuesに対する意思決定や実践力の育成を目指す探究的アプローチ2023

    • 著者名/発表者名
      野添生
    • 学会等名
      日本科学教育学会第47回年会
  • [学会発表] “SSIBLモデル”を導入したアクションリサーチ(3) ―「エネルギー資源」を題材にした中学校理科授業の検証を中心として―2023

    • 著者名/発表者名
      野添生、中嶋康尋
    • 学会等名
      日本理科教育学会第73回全国大会

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公開日: 2024-12-25  

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