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2023 年度 実施状況報告書

情動性に係る気質と自己制御に係るパーソナリティの発達:思春期における縦断研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K03064
研究機関中京大学

研究代表者

水野 里恵  中京大学, 心理学部, 教授 (10321019)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード接近快活性 / 行動的抑制傾向 / エフォートフル・コントロール / 金銭管理態度 / 生活習慣 / 養育態度
研究実績の概要

研究室コホートの縦断研究への参加者に連絡を取り,27名から縦断研究への同意を得た。彼らに実施する予定のウェブ調査画面の作成を行なった。
全国の2010年出生コホートを対象にした第2回ウェブ調査を実施し,519名から回答を得た。子どもには,児童用BIS/BAS尺度(小関ら(2018)),子ども用エフォートフル・コントロールの尺度(EATQ-R(Ellis& Rothbart, 2001)),金銭管理に関する質問項目(10項目)について回答を求めた。母親には,子どもの生活習慣について尋ねる項目,生活習慣形成に対する養育態度について回答を求めた。①生活習慣上の自己管理能力の一つと考えられる金銭管理態度の個人差が,気質特性や日頃の行動によってどの程度説明できるのか,②母親の養育態度が気質特性の個人差を形成するのに寄与しているのかの2点について検討した。データ分析を行い,以下の結果を得た。①子どもの金銭管理態度は,子どもが欲しいものを手に入れる時に顕著になる接近快活性(BAS)や,そうした欲求と折り合う時に顕著になるエフォートフル・コントロールの気質に影響を受けること,日頃のお手伝い行動といった生活習慣から形成される可能性があることが示唆された。②睡眠・メディア試聴時間に関して厳格な養育態度を持つ親とそうでない親との子どもに気質特性の違いが見られるかを検討した。双方に厳格な親(49名),片方のみ厳格な親(120名),厳格でない親(350名)の3群の子どもの気質特性尺度得点の平均値を比較したところ,双方に厳格な親群の子どものエフォートフル・コントロール3尺度得点の平均値は,他の2群の平均値より有意に高くなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

全国コホートに関する縦断調査については分析など順調に進んでいるが,研究室コホートについては,前回の調査(学齢期調査)から期間が空いたため,音信不通になったケースが散見され調査依頼において遅れが生じた。

今後の研究の推進方策

全国コホートに対する第3回ウェブ調査を実施する。
研究室コホートに対するウェブ調査・面接調査を実施する。面接調査は,状況を見て,オンライン面接に変更する可能性がある。

次年度使用額が生じた理由

研究室コホートへの調査に遅れが生じ、同意書取得段階までしか進めることができなかった。研究室コホートへのウェブ調査・面接調査の実施に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 子どもの金銭管理態度の発達2024

    • 著者名/発表者名
      水野里恵
    • 学会等名
      日本心理学会第88回大会
  • [学会発表] 思春期の子どもの学習面での自己制御行動:情動反応性・情動制御性の気質と親の学習支援態度の影響の検討2023

    • 著者名/発表者名
      水野里恵
    • 学会等名
      日本教育心理学会第65回総会

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公開日: 2024-12-25  

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