研究課題/領域番号 |
22K03125
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
高橋 悟 島根大学, 学術研究院人間科学系, 教授 (10410028)
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研究分担者 |
石原 宏 島根大学, 学術研究院人間科学系, 准教授 (40378500)
野口 寿一 島根大学, 学術研究院人間科学系, 准教授 (90710939)
平岡 斉士 熊本大学, 教授システム学研究センター, 准教授 (80456772)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | eラーニング / 企業メンタルヘルス / 島根大学式働き方タイプ尺度 / インストラクショナルデザイン / ラインによるケア |
研究実績の概要 |
申請者らが作成したeラーニング教材について,企業等の組織において部下を持つ管理職等の人の協力を得て,その妥当性と有効性の検証を進めた。 具体的には,17名の学修データを得た段階で明らかになった,評価不安タイプと関係志向タイプという,混同されやすい2つのタイプがあることについて,日本心理臨床学会の年次大会において発表を行った。 当該年度においては,さらに学習データを新たに取得した。これらのデータにおいて,学習到達目標に到達しなかったデータを中心に,学修プロセスの詳細な分析を行い,彼らが学習到達目標に至らなかった要因を検討した。 その結果,教材を学ぶ前段階に,イントロダクションにおける5つのタイプの提示の仕方を工夫する必要があること,また5つあるタイプがそれぞれどのようなものなのかを理解させるとともに,この教材での学び方を理解しているか否かを確認するフェイズを設定する修正が必要であること,また判別が困難な2タイプについて,個々の問題の提示状況と部下の反応の内容を修正する,つまり教材の内容の修正が必要であること,さらには,学習到達目標に到達しなかった場合に実施する練習問題において,どのようにして学習者への意識づけを行うかに関する修正が必要であることなどが明らかになった。 これらの検討結果をもとに,教材の形式および内容を全面的に修正した。そして,この修正が的確なものであったか否かの検証を行うための準備を完了した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
労働者のタイプを判別するスキルを身につけるための教材はほぼ完成したが,学習者が,それぞれの部下と主体的に関わりながら,タイプを判別するための教材の作成についてはまだ着手できていないため。
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今後の研究の推進方策 |
まず,修正した教材の有効性の検証を行う。そのうえで,この教材の作成において得られた示唆を基に,学習者が主体的に部下と関わりながら,彼らの働き方タイプを判別できるようになるための教材の開発に着手する。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査において,Moodleを用いたことで,協力者自身のデバイスによる学習が可能になり,3G通信カード等が不要となったことや,研究打ち合わせや統括研究会においてオンラインを併用したため,旅費が一部不要となったことなどが要因である。今後は引き続き,これらの予算を外部サーバー維持管理のための費用や,スマホアプリの開発費用として使用していくこととする。
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