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2022 年度 実施状況報告書

大学生の睡眠の状態把握および個別性の解明:複数指標によるリアルタイムアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 22K03156
研究機関尚絅学院大学

研究代表者

内田 知宏  尚絅学院大学, 総合人間科学系, 准教授 (30626875)

研究分担者 黒澤 泰  茨城キリスト教大学, 生活科学部, 准教授 (00723694)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード睡眠 / 大学生 / 心理指標 / スマートバンド
研究実績の概要

本研究は、大学生の睡眠を質、量、位相(就寝時刻や起床時刻の周期)の3次元で捉え、複数の指標(質問紙とスマートウォッチ)で同時測定することによって主観および客観の両面からリアルタイムデータにアプローチすることを試みている。さらに、着用しているだけでデータが毎日記録されるスマートウォッチの機能を利用し、1週間の連続データを収集し、睡眠の量、質、位相それぞれに現れる問題を個人の日常行動と照らし合わせながら検討していくことで、睡眠の個別性の解明にも迫ることを目的としている。2022年度は当該領域における国内外の先行研究を概観し、本研究の位置づけ、方向性を検討した。大学生は、時間割やサークル、アルバイトなどの予定を自分で決めることができる自由度の高い生活を送っている分、他の世代に比べて睡眠の問題が生じやすいと考えられている(中村、2004)。とくに、日々の起床時刻や就寝時刻が変化しやすく、生活リズムの不規則性が挙げられている大学生の睡眠に関する問題を捉えるためには、量や質だけでなく位相(起床時刻や就寝時刻の周期)の次元まで視野に入れて検討していくことが重要である(松本他、2014)。ウェアラブル端末の選定においても先行研究を参考に、もっとも研究使用されているFitbit社の製品を使用することにした。また、質問紙の検討(主に睡眠を測定する尺度)も行い、睡眠の質、量、位相を効率よく測定する尺度して3次元型睡眠尺度(3 Dimensional Sleep Scale; 3DSS)が適していると判断した。また、関連する要因として状態・特性不安検査(State-Trait Anxiety Inventory ; STAI)、メンタルヘルスを測定するためのKessler Psychological Distress Scale (K6)、QOLを測定するためのWHO Quality of Life 26も用いることとした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度にあたる2022年度は、スマートバンドを利用した睡眠の測定方法の確立のため予備的検討を行った。まず、4月~7月はスマートフォンおよびスマートバンドの機種選定を行った。機種を扱う会社複数に相談し、最終的にスマートフォンはSAMSUNG社のGalaxy M23、スマートバンドはFitbit社のFitbit Charge 5に決めた。次に、学部生および大学院生を対象に予備調査を実施し、調査にかかる疑問点、困難点を聴取し、手続きをブラッシュアップした。また、質問紙の内容の検討も行い、初回面談時に実施する事前質問紙、スマートバンドでの睡眠計測期間に実施する簡易質問項目、そして最終面談時に実施する事後質問紙の作成をした。その上で、申請者が所属する倫理申請に諮り、承認を得た。2023年度は本調査を遂行する。

今後の研究の推進方策

2022年度に準備した計画をもとに、2023年度は本調査を実施する。50名の目標に、協力者を募集し、研究への協力を求める。得られた結果は、さしあたって11月に仙台で予定されている第36回日本総合病院精神医学会で発表予定である。その後、さらにデータが集まった段階で学術雑誌への投稿を予定している。

次年度使用額が生じた理由

機種にかかる費用を抑えることができたため、想定よりも安価で済ませることができた。差額分については研究力者の謝礼にあて、積極的に募集をかけていく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] コロナ禍における大学生の睡眠の変化;特性不安との関連に着目して2023

    • 著者名/発表者名
      川村樹里奈・一條怜香・内田知宏
    • 雑誌名

      ヒューマン・ケア研究

      巻: 23 ページ: 43-52

    • 査読あり

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公開日: 2023-12-25  

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