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2022 年度 実施状況報告書

価値割引実験を用いた発達障害児の社会性と衝動性の定量的分析

研究課題

研究課題/領域番号 22K03162
研究機関京都ノートルダム女子大学

研究代表者

空間 美智子  京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 准教授 (00623406)

研究分担者 伊藤 正人  大阪公立大学, 大学院文学研究科, 客員教授 (70106334)
井垣 竹晴  流通経済大学, 流通情報学部, 教授 (30434426)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードASD児 / ADHD児 / 社会性 / 衝動性 / 報酬の価値割引
研究実績の概要

本研究では、発達障害児における社会性と衝動性について、報酬の価値割引の枠組みを用いて定量的に検討する。ASD児およびADHD児の社会割引と遅延割引を測定するための実験装置を開発し、これを用いて、社会性と衝動性の背景にある要因を明らかにすることを目的とする。社会性と衝動性の定量的分析を通して、価値割引実験のアセスメントツールとしての可能性を検討する。
2022年度は、就学前児を対象とした実験装置の開発に向けて、関連する文献をレビューし、実験で用いる割引要因や報酬の条件について検討した。就学前児を対象としたこれまでの研究では、仮想選択場面ではなく、実際選択場面が用いられていることが多い。社会割引と遅延割引を共通の手続きで測定するためには、これらを組み合わせた方法を検討する必要がある。質問紙を用いて、ASD児およびADHD児の社会割引と遅延割引の測定を試みたところ、特に、割引要因の呈示方法を検討するためには、予備実験が必要であると考えられた。
今後は、質問紙を用いた研究の結果をもとに、ASD児およびADHD児の社会割引と遅延割引を測定するための実験装置を開発する。3歳から6歳のASD児およびADHD児を対象に、新たに開発された価値割引実験を用いて、同一参加者で複数回、社会割引と遅延割引を測定する。社会割引と遅延割引の関係や、それぞれの変化に関連する要因について検討することで、ASD児およびADHD児の社会性と衝動性の理解へとつなげる。また、価値割引実験を発達障害児のアセスメントツールとして適用するための課題を整理する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

医療機関、療育機関での研究対象者のリクルートに時間を要し、ASD児およびADHD児の研究対象者数を計画通りに確保できなかったため。

今後の研究の推進方策

現在、研究協力を依頼している医療機関、療育機関に加え、新たに別の医療機関に研究協力を依頼し、研究対象者数を増やす。

次年度使用額が生じた理由

2022年度に計画していた研究の結果をもとに、実験装置の開発を計画していた。実験装置の開発の準備のために必要な経費を2022年度に計上していたが、2022年度に計画していた研究が途中段階であったため、装置の開発には着手できなかった。そのため、次年度使用額が生じた。今後、実験装置の開発のため使用する計画である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] State University of New York-Brockport(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      State University of New York-Brockport
  • [学会発表] 子どものセルフコントロールと刺激選好:マシュマロテストから価値割引研究まで2022

    • 著者名/発表者名
      空間美智子
    • 学会等名
      日本行動分析学会第40回年次大会公募企画シンポジウム話題提供
  • [図書] 手を動かしながら学ぶ学習心理学2022

    • 著者名/発表者名
      鮫島和行・澤幸祐・空間美智子・高橋良幸・八賀洋介・福田実奈
    • 総ページ数
      136
    • 出版者
      朝倉書店
    • ISBN
      978-4-254-52032-3

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公開日: 2023-12-25  

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