研究課題/領域番号 |
22K03168
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
今村 幸太郎 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任准教授 (80722793)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 産業精神保健 / 一次予防 / 効果評価研究 / 実装研究 / 小規模事業場 |
研究実績の概要 |
令和5年度は、研究目的①「小規模事業場に勤務する労働者へのインターネットストレスマネジメント介入の抑うつ・不安の改善効果」の研究計画に従い、申請者らが開発した小規模事業場の労働者向けインターネットストレスマネジメントプログラム「うぇるびの森」の心理的ストレス反応改善効果を検証するための無作為化比較試験を実施した。参加者はインターネット調査会社のモニターから募集し、組入れ基準は、(1)成人(18歳以上)、(2)50人未満の事業場に勤務する常勤労働者、(3)LINEアプリを利用可能でLINE研究用のアカウントとお友達登録をする意思がある、とした。適格基準を満たし研究参加に同意した上で初回調査に回答した者1021人を介入群と対照群に無作為に割り付け、両群ともに初回調査、介入直後(8週後)調査、6か月後追跡調査が実施され、介入群には初回調査後から8週間で「うぇるびの森」プログラムを配信した。効果評価指標には心理的ストレス反応(K6で測定)を用いた。 研究目的②「小規模事業場にインターネットストレスマネジメントプログラムによる個人向けメンタルヘルス一次予防対策を実装するための実装戦略の効果の検証」については、令和4年度で検討した「実装研究のための統合フレームワーク(Consolidated Framework for Implementation Research; CFIR)」に基づく小規模事業場の労働者を対象とした個人向けメンタルヘルス一次予防プログラムの社会実装を促進する要因および阻害する要因について、Expert Recommendations for Implementing Change (ERIC) における実装戦略の9分類に基づき実装戦略を検討した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね申請時の研究計画の通り進捗しているため
|
今後の研究の推進方策 |
令和6年度では、令和5年度に実施した無作為化比較試験から得たデータを解析し、学会発表および論文投稿を行うとともに、同じく令和5年度に検討した小規模事業場にインターネットストレスマネジメントプログラムによる個人向けメンタルヘルス一次予防対策を実装するための実装戦略の効果を検証する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
令和6年度に実施予定の実装戦略の効果検証に使用予定である。
|