研究課題/領域番号 |
22K03185
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
日下 菜穂子 同志社女子大学, 現代社会学部, 教授 (70309384)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 生きがい / 社会参加 / 高齢者 |
研究実績の概要 |
高齢者の生きがい創造のための心理教育プログラムに参加後のフォローアップ体制の構築を目的として行った。主な研究内容は次の3点である。 1. コミュニティへの継続参加の仕組みの検討:コミュニティへの継続参加を促進するため、学習環境デザインの観点から条件整理を行った。その成果は、「コミュニティが育む長寿時代を生き抜く力」として高齢期の発達科学(新曜社)にて公表した。 2. 高齢者のウェルビーイングにおけるコミュニティへの継続参加の影響の再検討:コミュニティへの継続参加が高齢者の意欲と自己効力感に及ぼす影響を、これまでに蓄積されたデータを整理し、分析することにより再検討した。プログラムの内容としては、生きがい活動の一環としてピアノ演奏のグループを対象とした。個々の生きる目標や価値を明らかにするという点で、生きがい創造プログラムとの共通点を特定し、そのグループセッションの効果を質問誌調査(意欲、自己効力感)およびインタビューにより確認した。得られた結果は、生きがい創造プログラムの改善やフォローアップ体制の整備に応用することとした。この成果は2024年7月に開催される国際心理学会(ICP)で発表予定である。 3. 生きがい創造プログラムとフォローアップの介入と評価:2023年4月から5月にかけて、地域の高齢者を対象に、体力測定、質問紙調査、および認知機能検査(ストループ検査)を実施した。対象の高齢者25人のうち4人は、2022年度の生きがい創造プログラムの参加者である。その他の対象者は、継続的にフォローアップセッションに参加している高齢者である。この調査は、毎年1回の調査を実施し、参加の効果の持続を検討するための指標を得るために実施した。生きがい創造プログラム参加時とその後毎年の調査結果、2023年度の体力、心理的ウェルビーイング、認知機能に関するデータを収集し、今後の分析を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
オンラインでのプログラム実施を2023年度中に行う計画であったが、コロナウィルス感染症の対応が解除されたことを受け、高齢者の対面でのプログラム参加が容易になったことで、オンライン参加者を募ることに時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度には、研究デザインを再検討し、セッションの構成をオンラインと対面の組み合わせにする等で、プログラムの検証を進めることとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究補助のアルバイトの欠員があり、研究の進行が予定より遅れたため、年度内に完了予定であった一部のデータ整理が次年度に持ち越しとなった。そのため、次年度使用額が発生した。 前年度に不足していた研究補助のアルバイトの拡充を早急に行い、研究実施の体制を強化する。
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