研究課題/領域番号 |
22K03283
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
山口 耕平 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 名誉教授 (00175655)
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研究分担者 |
Guest Martin 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10295470) [辞退]
大野 真裕 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (70277820)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ホモトピー型 / ホモトピー安定性 / 2次超曲面 / トーリック多様体 / 正則写像 / 集結式 / 射影空間 / ベクトル束 |
研究実績の概要 |
(1)複素トーリック多様体X上の次数 D=(d_1,d_2,....,d_r) の有理曲線全体のなす空間 Hol_D(S^2,X)の一般化として、重複度n未満のnon-resultant system(集結式が0にならないシステム)のなす空間 Poly^{D,Σ}_n(F) が、体Fとトーリック多様体Xが定める扇(fan)Σに対して定義される。この空間は、n=1でDがある条件を満たす場合には、リーマン球S^2からトーリック多様体Xへの有理曲線のなす空間と一致する。この空間のホモトピー型を体Fが複素数体Cの場合に考察した。特に、そのホモトピー型を解析して、雑誌「Topology and its Applications」に投稿し、その後受理された。 (2)上記(1)の問題をトーリック多様体Xが、(m-1)次元複素射影空間の場合に考察した。この空間は、体Fが複素数体Cの場合にはワルシャワ大学のA. Kozlowski教授との以前の共同研究により、そのホモトピー型はよく調べられている。そこで、本年度は、体Fが実数体Rの場合に、この空間のホモトピー型を研究した。この場合に、Atiyah-Jones-Segal型のホモトピー安定性が成りたつことを, mn>3の場合に証明できた。mn=3の場合にも、ホモロジー安定性が成立することは証明できた。これらの結果の論文を作成し雑誌に投稿した。 (3)標数0の代数閉体F上の2次超曲面(cubic hypersurface)をbase空間に持つネフなベクトル束(nef vector bundle)の第1チャーン類(the first Chern class)が小さい場合の分類問題を主に研究した。とくに、第1チャーン類が2の場合にはその分類ができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1) 本年度中に1本の論文と1本の講義録が出版された。また1本の論文(preprint)を作成し投稿した。 (2)さらに、1本の論文(preprint)が近く新たに作成できる予定で現在執筆中である。 以上の理由により、おおむね研究は順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
(1) 研究実績(2)で述べた空間Poly^{d,m}_n(R)は、mn=3の場合にホモロジー安定性は証明できたが、ホモトピー安定性が成り立つかどうかはまだ(m,n)=(1,3)の場合には証明されていない(ただし、(m,n)=3,1)の場合にはホモトピー安定性が成り立つことが最近証明できた)。この問題を解明することが今後の第1の目標である。 (2) 研究実績(1)の実類似の空間Q^{D,\Sigma}_n(F)が、体Fが複素数体Cまたは実数体Rに対して定義できる。この空間のホモトピー型の研究を実施することが第2の研究推進目的である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度までのコロナの影響のため前年度までの繰越金が多かったため次年度への繰越金が出た。2024年年度は、新しいノートPCの購入が必要でその繰越金を使用する予定である。
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