研究課題/領域番号 |
22K03289
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
秦泉寺 雅夫 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 教授 (20322795)
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研究分担者 |
松坂 公暉 育英館大学, 情報メディア学部, 助教 (20926688)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 一般超幾何関数 / 擬写像のモジュライ空間 / 種数1のグロモフ‐ウィッテン不変量 |
研究実績の概要 |
2023年度は、まず育英館大学の松坂氏と共著で書いた、射影空間内の超曲面のミラー対称性によるグロモフ‐ウィッテン不変量の計算において用いられる超幾何級数を、私の作った射影直線から射影空間への擬写像のモジュライ空間の交点数の母関数として書き表すという結果を発表した論文が kodai mathematical journal に受理された。
また、物理学科の3、4年生向けの幾何学の解説書の仕上げの作業も行った。この本は、2024年半ばごろに裳華房から出版される予定である。
さらに、香川高専の桑田氏とともに、射影超曲面の種数1のグロモフ‐ウィッテン不変量を、私の定義した2+n点付きの射影直線から射影空間への擬写像のモジュライ空間を用いて定義されるミラー写像を用いて計算する手法を開発する研究に取り掛かった。この研究は、2024年4月に結果が出たので、プレプリントをその時期に発表したが、実際の実績として報告するのは来年度以降になるであろう。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の大きな目標であった種数1のグロモフ‐ウィッテン不変量を私の作った擬写像のモジュライ空間の観点から計算するという課題について大きな進展があった。この勢いで、ますます研究を発展させていきたい。
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今後の研究の推進方策 |
射影空間の超曲面の種数1のグロモフ‐ウィッテン不変量を計算する手法は確立できたので、それに対する数学的正当性を保証する議論を追求していく事にする。
また、機会があれば新たな本の執筆にも着手したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度以降に学会発表等の旅費を残しておくためである。
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