現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の進捗としては、研究協力者 高田佑太(北海道大学)との共著論文 Katsunori Iwasaki, Yuta Takada, "K3 surfaces, Picard numbers and Siegel disks", Journal of Pure and Applied Algebra, Vol. 227 (2023), no. 3, Article 107215, 31 pages がアクセプトおよび出版されたことが挙げられる。この論文では、先ず、ジーゲル円板を持つような正則自己同型を許容する K3 曲面のピカール数が 0 から 18 の偶数であることを示した。逆に、そのようなすべてのピカール数について、超幾何群の方法を用いて、ジーゲル円板を持つ K3 曲面自己同型を実際に構成することができた。これは、この分野における確かな進展であり、概ね順調に進展しているといえる。
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